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3つの約束

市議としての3つの約束「対話・発信・提言」

対話|中山地区での対話を重ね、基本政策の実践実例を示す。
発信|市議会の仕事を市民に伝え、市民の声を聴く場を開きつづける。
提言|環境・エネルギー問題について議論を起こし、政策を提言していく。

対話の約束

7年前にいまの借家に越して以来、東山は中山地区に居住しているにもかかわらず、自身の事業を駅前大通りで展開していて、早朝から夜遅くまで、ほぼ市街に居ることを言い訳に、今回の選挙に至るまで、地区のみなさま並びに地区でのさまざまな活動には、ほとんど関わることができずにいました。

選挙期間を通じて、市内各所を遊説して回るなかで、「やっぱり松本は、よいまちだなぁ」と幾度も感じたのですが、とりわけ土地の魅力と可能性を再認識したエリアが、自宅の在る中山地区でした。

今回、私は自身の基本政策として、「三ガク都(岳都・楽都・学都)」に象徴される松本の地域特性を引き出し、その価値を深め、私たち市民の日常と接続させることで、松本地域を次代に相応しい姿へ押し進めることを掲げて参りました。この「岳都」「楽都」「学都」それぞれについて、中山地区は、松本市全域に向けてモデルを示すフロンティアになり得ると、この選挙期間に確信しました。

山とひとを、結びなおす「岳都」。暮らしのなかで、文化を育む「楽都」。認めあい、学びあい、支えあう「学都」。このいずれのテーマについても、中山地区には耕し甲斐のある地域資源が潜在していて、かつ、それを耕すタイミングは、まさに「いま」だと感じました。

松枯れ問題の対応、農業と林業の持続性を保障する施策、手仕事の職人が生活・創作する場の創出、縄文に遡る歴史の厚みと自然豊かな環境を活かした学び合い、次期小規模特認校・市立図書館分館・考古博物館などの公共機関と地域で盛んな市民活動・公民館活動とを結ぶ自治と学びのネットワーク、などなど。いま取り組み始めることが、未来につながる。そんな課題で、あふれています。

遅ればせながらではありますが、地域のみなさまと丹念な対話を積み重ね、これらの課題に対する実践事例を、まず中山地区で示して参ります。そして、そのモデルを、東山一円、逆サイドの西山の裾野、引いては松本市全域に伝えて参ります。

発信の約束

今回の松本市議選の投票率は、40.80%。前回4年前の43.73%から、更に3ポイント近く落としています。1971年の84.52%から(補選を除き)13回連続の低下で、戦後最低を更新しました。

今回の選挙期間を通じて、自身の政策の訴え以上に、「投票に行きましょう」と街頭で呼びかけてきた私としては(そして、その願いを共有して、共に呼びかけてきた仲間も含め、私たちとしては)、非常に厳しい数字を突きつけられ、現実を思い知らされる結果でした。

この状況について、「有権者の政治的無関心」「若者の政治離れ」といったことが原因としてしばしば語られ、あたかも「有権者」や「若者」の側に責任があるように示されがちですが、私はこれは明確に「政治家」の側に責任の所在がある課題だと捉えています。

暮らしと政治は、地続きです。

日々生活するなかで、こまったこと、つらかったこと、くるしかったこと、かなしかったことがあったとき、それらを解消、解決するためにこそ、政治はあります。

その「こまった」「つらかった」「くるしかった」「かなしかった」という生活者の声を聴き、然るべき場で代弁するために、議員という職業があり、市議という仕事があります。

そして、それぞれの市議が聴き、代弁する声を交わし、重ね、この地域全体にとって、最も市民益に叶う政策を話しあい、練りあげるために、議場という場があります。

市議会は本来、私たち市民一人ひとりの暮らしにとって、最も身近な政治を議論する場所です。

その議会を構成するメンバーとしてどういった顔ぶれが相応しいかを考え、自分の声の代弁者として議場に送り込む人物を選抜する営みが選挙であるにも関わらず、そこに「参加しない」という意志を表明する市民が、もはや多数派を形成しているこの状況は、ひとえに、「政治が暮らしをよりよくした」という実感を市民が得ることができる政治を、政治家は実践できていない、ということの現れではないでしょうか。

暮らしと政治は地続きで、政治が暮らしをよりよくしていく。

この手応えが市民の側にありさえすれば、きっと政治に関心を寄せることも、選挙に参加することも、自ずとできるように思うのです。市民がその感覚を得るために必要な実践であり、その実践を伝えるための発信が、いま政治家の側に足りていないのだと考えます。

だから私は、市議や議会の仕事を市民に伝え、市民の声を聴く機会を、多様に設け、そして開き続けていきたい。私の姿が見えて声が届き、みなさまの声を聴きとることができるところまで、繰り返し足を運びたい。

私自身も、政治家のまえに生活者。

政治が暮らしをよりよくできることを信じて、そのことを実践・発信して参ります。

提言の約束

日本の地方自治体[都道府県/市町村]では、首長[都道府県知事/市町村長]と地方議員[都道府県議会議員/市町村議会議員]を、どちらも住民[都道府県民/市町村民]が選挙で選ぶ「二元代表制」を採用することが、憲法[93条]で定められています。

市議会議員の役割のひとつに、各々の議員が代弁する市民を代表して、市長をはじめとする行政(市役所)の仕事ぶりをチェックして、市民益に叶う政策が実践されていないと判断する場合においては、その旨を行政(市長や市役所の担当部署)に伝えていくことが挙げられます。それは例えば、次年度の政策案と、それに伴う予算案が市役所サイドから示されたとき、事前に果すことが期待される役割でもあります。

「未来のために、いま。」を掲げる私としては、その予算配分が、いま現在の課題解決のみならず、未来のこの地域に向けた投資として、適切に機能し得るか否かを精査し、同じ視点と意向のみなさまに代わって、必要に応じて声をあげて参ります。

また一方で、市議会は、松本市という地方自治体の立法府として、市の法律にあたる条例を立案したり、制定もしくは改正したりすることも、その仕事のひとつです。行政(市役所)から提示される政策や予算の案を待って、それを批評するばかりでなく、より積極的に行政の動きや、その動きを規定するフレーム(規則や枠組み)に対して、働きかけていく。これが、私が今回、市議会議員という立場と職業を志した、大きな理由であり目的、すなわち、実践していきたい仕事のひとつです。

既存のフレームに縛られていては、変化の激しいこの時代に対応できない、追いつけない。そう感じる場面が、これまでも市民のひとりとして、すくなからずありました。未来のために、いまこそ、次代にそぐわない価値観を揉みほぐし、かつての尺度で設計された制度や枠組みを柔らかく編みなおすことが求められています。

とりわけ、今回の選挙でも期間を通じて訴えてきた、環境・エネルギー問題。森林再生と里山資源の保全・活用に向けて、私から議論を立ち上げ、具体的な政策実現と予算確保を提言して参ります。

里山の環境が適切に保たれ、農業と林業に活力があり、この土地で育まれた農産物や森林資源が、この地域のなかで旬の食材や再生可能エネルギーとして活かされる。この「食とエネルギーの地産地消」に基づいて、地域経済もこの域内でひと巡りする。こうした循環型社会の姿を、この松本平で構想し、具現化に向け、行動します。

ひとつずつ、一歩ずつ。未来のために、いま。

きくちとおる

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