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君はいつごろミュージックシーンに登場したか

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人生と音楽の関わり合いについて書いています。
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#歌詞

僕がミュージックシーンに登場したころの話

以下は私が自分のホームページで、2001年8月に『キーを叩く』というタイトルで連作音楽エッセイを開始したときに巻頭に置いた文章です。 ホームページのほうは閉じてしまいましたが、この note にも音楽関係のジャンル(マガジン)を建てることにしたので、今回ここに少し加筆修正して再掲したいと思います。 君はいつごろミュージック・シーンに登場したか?僕の友人の黒谷君によるとても良い表現があります: 「君はいつごろミュージック・シーンに登場したか?」 この言葉の意味するところ

日本語空耳アワー ~歌詞とメロディのイントネーション

もう番組自体が終わっちゃいましたけど、『タモリ倶楽部』の「空耳アワー」、面白かったですよね。大好きなコーナーでした。 で、あれは外国語が全く違う日本語に聞こえてしまうという例でしたが、いやいや、日本語の歌でも全く違う日本語に聞こえてしまって大笑いってこと、ありますよね? 僕は年寄りなので古い歌ばかりで申し訳ないですが、例えば太田裕美の『木綿のハンカチーフ』(作詞:松本隆、作曲:筒美京平、1975年)では、「都会で流行りの 指輪を送るよ」と言われて、「いいえ 星のダイヤも

関白とスニーカーの頃

先日、カラオケに行った時に友人が『関白宣言』を歌ったのですが、それを聞いていた別の友人が、「こんなの、いまだったら完全に差別で歌えないわよねえ」と言いました。 確かにそうでなんですよね。ただ、さだまさしの巧妙なところ(と言うか、僕としては「悪質なところ」と言いたいのですが)は、歌詞の中でこれから妻になる女性にまさに関白的、男尊女卑の権化のような要求を山ほど積み重ねておいて、最後に「できる範囲で構わないから」と添えて締めているところです。 末尾に付け加えたこの一行にうっとり

アメリカン・ポップスと英語の勉強

今回はアメリカン・ポップスと英語の話です。いずれも歴史的名曲ですが、何しろ私の少年時代のヒット曲なので、あまりに古すぎて若い人にはさっぱり分からないだろうな、と思いながら書いています。 Mr. Lonelyその昔、関西ローカルで『クイズ Mr.ロンリー』というテレビ番組がありました。 そのタイトルを耳にした当時の上司(と言っても直属の上司ではなく、取締役)が、「ロンリーは形容詞なのだから、ミスター・ロンリー・マンでないとおかしい」と言い張るのを聞いてものすごくびっくりした