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君はいつごろミュージックシーンに登場したか

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人生と音楽の関わり合いについて書いています。
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#昭和

僕がミュージックシーンに登場したころの話

以下は私が自分のホームページで、2001年8月に『キーを叩く』というタイトルで連作音楽エッセイを開始したときに巻頭に置いた文章です。 ホームページのほうは閉じてしまいましたが、この note にも音楽関係のジャンル(マガジン)を建てることにしたので、今回ここに少し加筆修正して再掲したいと思います。 君はいつごろミュージック・シーンに登場したか?僕の友人の黒谷君によるとても良い表現があります: 「君はいつごろミュージック・シーンに登場したか?」 この言葉の意味するところ

関白とスニーカーの頃

先日、カラオケに行った時に友人が『関白宣言』を歌ったのですが、それを聞いていた別の友人が、「こんなの、いまだったら完全に差別で歌えないわよねえ」と言いました。 確かにそうでなんですよね。ただ、さだまさしの巧妙なところ(と言うか、僕としては「悪質なところ」と言いたいのですが)は、歌詞の中でこれから妻になる女性にまさに関白的、男尊女卑の権化のような要求を山ほど積み重ねておいて、最後に「できる範囲で構わないから」と添えて締めているところです。 末尾に付け加えたこの一行にうっとり

私が選んだ日本歌謡史転調名作選

私は転調が大好きです。 私はかつて自分のブログに書いた記事に少し筆を入れた上で、ここ note にも上げていたりして、例えば『私が選んだ邦楽カバーアルバムの傑作』や『魅惑のペンタトニック・スケール』といった記事がそうなんですが、かつて書いた転調についての記事はここにアップしていません。 それは、その記事を書いたのが 2002年と非常に古く、いくらなんでも今これを上げるのはちょっと時代遅れかな、という気がするからです。 でも、だからと言ってその記事を丸々眠らせておくのも、