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自叙伝──僕はこんなことを考えながら育って、生きてきました

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自分が小さかったころから思春期を経て、大人になるまでにいろいろ考えてきて、大げさにいうと生きる指針みたいなものになったことについて書いています。
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記事一覧

年取ってからこんな風に語りたいなと思うこと

自分が年を取ってきて初めて気づいたことなので、年を取っていない皆さんには想像できないかなとは思うのですが、人間、年を取ってくると、これまでの自分の人生で得てきたいろんなことを若い人たちに教えたくなる、と言うか、なんか、お土産置いて帰りたいみたいな気持ちになるんですよね。 皆が皆ではないかもしれませんが、結構多くの老人に共通するんじゃないでしょうか。 決して若い人たちに向かって、「お前らは全然ダメだ。根本的に間違ってる。俺が教えてやるから、俺の言う通りにやってみろ!」なんて

ほんとの写真じゃない、ほんとのドラマじゃない

ほんとの写真じゃない昔、僕の撮った写真を見たある人に、「でも、こういうのは、ほんとは写真とは言わないんだよね」と言われたことがあります。 彼としては思ったことをポロッと言っちゃった感じで、悪気は全くなかったんだと思います。「こんなもんは」とは言いませんでしたから(笑) 一方、それを聞いた僕がムッとしたかと言うとそれも全くなくて、「ああ、なるほど、写真好きの人にとってはそうなんだろうな」と思いました。 どこが「ほんとは写真じゃない」のかと言うと、それは一旦撮影した後でい

一、十、百、千、十千、百千、一万…に変えませんか?

7月3日から新札が発行されると聞いて思い出しました。新札発行に合わせてデノミをやろうなんて議論が昔あったなあ、と。 そう、デノミ──デノミネーションの略です。最近では全く聞かないですが、かつてはインフレ対策の一環として(?)、デノミネーションの必要性がしきりに議論されたことがあったのです。 デノミネーションと言うのは、 例えば 100円を百分の一にして新1円とします(この場合従来の 50円は例えば昔使っていた単位を持ってきて 50銭とするなど、新しい単位が必要になります)

気がつけば、自分の人生と、自分が作った歌と、当時流行った歌が重なっていた

自分でもそんなものの存在はころっと忘れていたのですが、実は僕は高校時代、大学時代、そして多分会社に入ってから1年か2年ぐらいはかなり多くの作詞作曲を手掛けていたのです。 アマチュア・バンドを組んでいたわけではなく、自分勝手なギター弾き語りです。ステージに立ったことは一度もなく、ただごく少数のごく親しい友人の前で歌ってみたり、あるいはその友人と自作自演のカセット・テープを互いに交換したりしていました。 やっているうちにどんどん凝ってきて、エレキのリード・ギターやコーラスをピ

好きじゃない言葉2題──「我が身をつねって…」と「なせばなる」

僕はソーシャルメディアにはあまりネガティブなことは書かないようにしているのですが、特定の誰かを非難するんじゃなくて、単に自分の生き方や人となりを物語るものだったら良いか、と思って少し書いてみます。 僕には好きじゃない、と言うか、嫌いな言葉が2つあります(タイトルだけはちょっと和らげておきましたw)。いや、僕は嫌いなものが多いですから(笑)、探せば他にもどんどん出てきそうな気もしますが、まあ、今思いつく2つだけにしておきます。 我が身をつねっても仕方がないことがある僕は小さ

昔の若者が今の若者に言ってみたいなと思ったこと

世の中に世代対立があるのは当然だ。 もちろん全てを世代論で括ってしまうのは危険だけれど、大雑把に傾向を捉えているのも確かだと思う。だから、「いや、俺はそうじゃない」と言う人もざっくりと読んでざっくりと考えてもらえたら嬉しい。 これはここ2~3年、いろんな情報に接している中で僕が感じたことだ。 ◇ で、その世代論で言うと、世の中に世代対立があるのは当然だ。いや、あからさまに対立することを嫌う今の若い世代の人たちとの間では世代「対立」にはならないのかもしれない。ま、それは

僕たちはどう老いるか

毎日何してるんですか?「仕事辞めて、毎日何してるんですか?」とよく訊かれます。最初は大抵「何もしてないよ。ただのお爺さん」などと答えるのですが、さらにしつこく訊いてくる人に対しては、まともに答えるのも面白くないので、 みたいな返しをするのですが、これをマジで信じる人が意外にいて、びっくりします。 確かに盆栽とか、写経とか、縁台将棋などは老人の典型的なイメージなのかもしれませんが、しかしそれは昭和40~50年代ぐらいのステレオタイプじゃないのかな? 僕はわざと時代感覚をず

血圧が上がるのは血圧に良くない

【前置き】#7119 に電話した先日、マンションのゴミ置き場のドアを開けた途端に突然めまいがしました。幸いそれは 10秒ほどで治まったのですが、そのあと2日間異常な眠気に襲われ、それが丸2日で治まったあと後頭部に痺れたような軽い頭痛が現れ、血圧を計るとやや高め、なんと微熱もあり、不安になってインターネットでいろいろ調べると、めまいと眠気(しかもそれは大体48時間で治まる!)は脳梗塞の前兆の一過性脳虚血発作(TIA)であると書いてあって、すわ一大事!とパニックになりました。

茶化す、という親密性について考える

三宅香帆さんの note 『茶化す、という親密性』を読んで深い共感を覚え、僕なりの思いについても書いてみたくなりました(彼女の感じ方とは微妙に違っているかもしれませんが)。 とは言え三宅さんにしてみたら、いくら共感したとは言え記事のコメント欄にだらだら書かれるのも迷惑でしょうから、こうやって自分のページに書いています。 茶化す、という芸風について考えるいきなりこんなことを書くと「ナニソレ?」と言われるかもしれませんが、明石家さんまさんの話芸って「茶化し芸」だと思うのです。

ドラフト会議に思う

昨夜、TBS でやっていたプロ野球ドラフト会議の特番を観ました。生中継は2位指名までで、あとは言わば企画モノでした(多分毎年そういう構成なのでしょう)が、見始めたら面白くて、今回初めてほぼ全編を見通しました。 そこで近年のドラフト対象選手について感じたことをいくつか。 我がままな選手たちの消失まず一つ目は、昔みたいに、特定の球団(そのほとんどは巨人軍でした)でないと絶対に行かないなどと言って自分から球団を逆指名したり、2位指名だったことに怒って、訪れたスカウトに「なんで2

マスコミの人、ミニコミの人

ミニコミ人間この note にも何度か書いているように、僕は大学卒業後、大阪の放送局に就職しました。そして、就職して何年か経った頃、突然「しまった!」と思ったのです。 どういう「しまった!」かと言うと、「しまった! 僕はマスコミの人じゃなくてミニコミの人だった!」という「しまった!」でした。 哀しいかな、僕の発想とか表現はどうも大衆には受けないのです。遅まきながらそのことにやっと気づいたのでした。 でも、決して誰にも受けないわけではありません。ごく一部の、ほんの一握りの

Fantom Vibration と電話する乳首

Fantom Vibrationとはスマホに電話がかかってきているのに気づかないことって誰でもあると思うんですけど、逆に、マナーモードにしているスマホが震えたと思ってポケットから取り出したら、電話もメールもその他のメッセージも通知も、一切何も来ていないってこともあるでしょ? あれ、一体何なんでしょうね? 知人が教えてくれたのですが、あの勘違い現象にはファントム・バイブレーション・シンドロームという立派な名前がついているんだそうです。訳すとしたら“幻覚振動症候群”みたいな?

僕が悩む Pokémon GO と陰陽五行、アリストテレス、『マイ・エレメント』

Pokémon GO と「タイプ」僕は従来ポケモンというゲームやアニメとは全く接点がなかったのですが、iPhone のゲームとして Pokémon GO が始まってからはずっとプレイしています。 下手糞ですが7年経ってもやり続けているということはそれなりに満足している証拠なんでしょうね(笑) でも、どうも気に入らないと言うか、しっくり来ないと言うか、違和感を感じていることはあるんです。 それはポケモンの「タイプ」です。 ご存知ない方のためにご説明いたしますと、それぞれ

妻を通じて人はそれぞれみんな違うのだということを知りました(笑)

妻の感性、妻の行動原理考えてみれば僕は人生の半分ぐらいを妻と過ごしてきました。 もちろん朝から晩まで一緒にいるわけではありませんし、単身赴任で住所が離れていた時期もありますが、なんであれこれだけ長い期間に亘ってひとりの人間を観察する機会があると、彼女の感じ方や考え方のパタンをかなり深く分析し、そこそこ正確に理解できるようになりました。 その結果、僕が得た教訓は「僕と彼女は違う」、ひいては「人はそれぞれみんな違う」ということです。 そんなこと当たり前じゃないか、と言われ