村上春樹 ~我が人生最大のライバル
僕はある時期まで村上春樹のことを「我が人生最大のライバル」と呼んでいた。それは、僕が小説を書いて『群像』新人賞に応募した時に、僕を蹴落として受賞したのが彼だったからだ。
などと書くと、まるで僕の作品と『風の歌を聴け』が最終選考まで争ったみたいに聞こえるが、実際のところ僕のほうは箸にも棒にも引っかからず、1次選考であえなく落選したのだった。
だから、もちろん「わが人生最大のライバル」というのもジョークでありネタでしかない。
しかし、それにしても、『群像』新人賞に応募した際