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「聖火リレー関係者 コロナ感染確認」、聖火リレーとの関係が不明瞭な報道に違和感

 聖火リレーの関係者が新型コロナウイルスに感染していたと確認される事例が各地で散発している。香川県で1人、愛媛県で1人、鹿児島県では6人の感染が確認された。

聖火リレーが原因?

 最も新しい事例のうち、最も多数の感染者が確認された鹿児島県の事例では、感染者の6人は市の職員で、いずれもマスクを着用して業務を行っていた。聖火リレーに関する濃厚接触者はいないとの事で、したがって彼らから市民への感染は確認されていない。一部では「殺人リレー」とまで言われていた聖火リレーだが、関係者の努力もあってか、現状、聖火リレーの場で新型コロナウイルスが広まった事例は確認されていない。

 少なくとも彼らは「感染者でありながら聖火リレーに関わっていた」というにすぎない。ウイルスは目に見えず広まっていくので、自覚なき感染者が一定数社会に紛れることは避けられない。したがって、五輪関係者や観客に感染者がいることはある程度予想されるべきことだろう。問題は、その感染者から、五輪に関わる場を通じて他人へ感染が広がらないかどうか、である。

聖火リレーは成功しつつある

 聖火リレーに関わる感染者の事例は、いずれも「聖火リレーを通じて感染は広まらなかった」と言える状況だ。勿論まだ聖火リレーは終わっていないうえ、感染が広がるリスクを完全にゼロにすることは不可能に近いだろうが、限りなくゼロに近い状況下で、五輪を楽しみにする人々へ希望を届けられているのは、まさに関係者が尽力して手に入れた五輪の力と言えるだろう。

 五輪に反対する人々の中には、日本人がこういった明るい光に照らされることを良しとしない人もいる。これまでの有観客スポーツ大会などの実績をすべて無視して五輪のみ執拗に攻撃し、アスリートの明るいニュースにまで中止を呼び掛けに集まる人々だ。しかし、平和の祭典である五輪は政治から一定の距離を置くべきである。五輪組織委員会には専門家も参加してコロナ対策を万全にしていくという。五輪がつつがなく開催できるよう、筆者も自身が感染したり他人に感染させないように努力していきたい。

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