「吉岡大塚古墳」が復元されましたが、果たして観光客が来るんでしょうか?

 10月10日に掛川市が、国指定史跡和田岡古墳群の「吉岡大塚古墳」の復元工事がほぼ完了したと発表しました。11月4日に式典が開かれるとのことです。

 古墳時代中期の5世紀中ごろ築造されたと考えらえる前方後円墳の吉岡大塚古墳は、4基の前方後円墳と1基の円墳からなる国史跡・和田岡古墳群の1つで、全長54.6メートル、高さ7メートルあり、前方後円墳の前方の部分が短く、形状が帆立て貝に似ていることから「帆立貝式古墳」と呼ばれています。

 「国史跡の古墳の本格整備は県内で初めて」ということらしいのですが、古墳の南北を比較して時間の経過を体感してもらう狙いから、南側の一部に、地元の和田岡小と原谷小の児童が原野谷川で採取した石で葺石などを設置して築造時の姿を再現し、北側は盛り土による整形にとどめて現状のまま保存するという珍しい復元の仕方です。
 敷地内には新たに遊歩道を設けて、休憩施設やトイレも整備し、今後、記念講演会や古墳群ウォーキングなどのイベントを展開して、12月上旬から一般公開するとのことですが、吉岡大塚古墳だけだと観光客を呼ぶのは厳しいかもしれません。和田岡古墳群の春林院古墳、瓢塚古墳、各和金塚古墳、行人塚古墳、ついでに菅ケ谷横穴群をめぐる古墳群ウォーキングなら、天浜線の細谷駅がスタートで、古墳群をめぐって、桜木駅がゴールという(その逆でも良いですが)ルートで、半日くらい遊べるかもしれません。「遊家化石」に興味がある人は少し足をのばすかもしれませんが、古墳に興味がある人と、化石に興味がある人はダブらない気がするんで、どれだけ観光客を呼べるか、難しいところですね。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?