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浜松市が計画する徳川家資料施設、どうせ作るのならば、多少お金がかかろうとしっかり作るべき。

 3月9日の中日新聞Web静岡版に、「整備費最大65億円に 浜松市計画、徳川家資料施設」という記事が出ています。

 浜松市が大河ドラマ館跡地に計画する徳川家ゆかりの資料の展示収蔵施設ですが、8日に開催された検討委員会で、ドラマ館跡地では、資料の提供を受ける徳川記念財団の所蔵品全ての収容が困難で、土地を取得してドラマ館跡地外に新築する場合、最大で65億円かかると見込まれていることが分かったと報告されたということです。

 1月12日のnoteの「徳川記念財団などが所有する美術・工芸品などを展示するならば、一から施設をつくるべき。」と題して、「重要文化財の茶器や珍しい刀剣類などが含まれる貴重な収蔵品を受け入れるならば、大河ドラマ館を改修するのではなく、温度や湿度管理ができ、災害にも強い施設整備を一から設計して建設するべき」で、「お金がないならば、あれこれ手を広げずに少なくとも収蔵スペースだけでもきちんとしたものを作って、展示は既存の施設で行う形にするとか、展示の仕方そのものを工夫するようにした方が良い」と述べたのですが、結果的に収蔵量の問題から新しい施設を作らないといけなくなりそうな話になっているわけです。
 やはり最初からきちんとした施設を作るという計画にしておけば良かったのにと思いましたが、検討委の委員長を務める名古屋市立大高等教育院の千田嘉博教授が「大規模な施設になる。計画を進めるなら、市民が施設を必要と思えるような説明をしていくべきだ」と述べられているように、おそらく計画は進めていくのでしょうから、「重要文化財の茶器や珍しい刀剣類などが含まれる貴重な収蔵品を入れる施設なので、多少お金がかかりますが、きちんとした施設を作ります。」と明言していくしかないでしょうね。どんなことにでもクレームをつける人は、何をどのようにしてもクレームをつけるので、それを恐れていては何もできません。間違いなく日本の宝である文化財を収蔵し、将来に向けて保存していく重要な仕事なのですから、浜松市も覚悟を持ってしっかり取り組む姿勢を示すべきです。


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