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半島に原発があるところは、万が一の時、避難ができない可能性がある。

 1月16日の朝日新聞デジタルに、「「原発避難できぬと確信」 能登地震で道路寸断、各地で強まる危機感」という記事が出ています。

 能登半島地震で、かなり激しく道路が寸断し、孤立した地域も多く、救援隊もなかなか現地にたどりつけない状況だったわけですが、そんなところに東日本大震災の時のように原発事故が起きたら、避難するのは難しいでしょう。特に半島は、道路は険しく、山の斜面が道路脇に迫る場所も多く、陸上からでは無理で、海上から避難する必要がある場所も多いことでしょう。

 記事にある敦賀半島や、立愛媛県の伊方原発も、佐田岬半島にありますから、何かの際に道路が寸断し、原発事故があれば、陸上から避難するのはかなり難しいでしょう。
 そう考えると、今回の能登半島地震で道路の寸断により避難が困難になる可能性があるということがはっきりしたわけですから、地震の際のリスクは半島にある原発だけではなく、それ以外の原発にもあるわけで、「原子力規制委員会は、避難のあり方を定めた原子力災害対策指針の見直しを検討する」にも当然です。

 原発の立地条件だけではなく、周辺の道路事情を加味して原発のことを考えるとなると、今までは原発自身が地震の際に問題ないという観点からしか検討していないと思われるので、かなり多くの原発が再検討を要するということになるのではないかと思います。
 そう考えると、そもそも地震大国の日本ですから、安易に「再稼働」などとは言えないのではないでしょうか。今まで大丈夫だったからといって、今後も大丈夫とは限りませんから、そもそも地震が頻発するような土地に原発を作ること自体が相当なリスクなのです。

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