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1)疲れたので、結婚します

27歳、グラフィックデザイナー歴3年。
パソコンに向かうこと1日9時間。ごはんはコンビニ。お腹には胃潰瘍。
どんどん痩せてく私のカラダ。

「疲れたから、ちょっと休みたい」

という心の声が聞こえるように。

そんな願いを叶えてくれたのは、海外転勤から帰ってきた今の配偶者。
寿退社という、堂々と休むための切符を手に入れた私は、
彼のいる北九州で結婚生活をはじめます。


久々に手に入れた自由時間。独学だったデザインを学ぶには絶好のチャンス!
と思いたち若い私は、北九州から博多への新幹線通学を開始。
山のような課題を必死にこなすうちに、
みるみる痩せて、月のものも、なんだかおかしい。

「でも、ほっとけば治るよね」

なんてお気楽に構えていた私ですが、体重は減る一方。
気づけば160センチ、37キロ。

「あれ?これ、小学校のときの体重だよね?」とさすがに焦った私は、
体調がおかしくなって1年以上して、やっと婦人科へ行く決心をします。

「あなた、このままだと子供産めないわよ」

婦人科の先生の言葉はグサリと私の深い深いところまで突き刺さります。

「え??子供って産めなくなるの?結婚すれば産めるんじゃあないの」

と小学生ばりな感想を抱いた私にもビックリですが、
当時は本気で思ってました。子供は産めるものだと。
「産めない」の一言に、天と地がひっくり変えるほどのショックを受けたのです。

子供が欲しい!!と思ったことも実はなかったのですが、
まだ「産まない」と「産めない」では全く意味が違ってきます。
生まれて初めて自分が女性であることを強烈に意識した瞬間でした。
「私、子供欲しい」
という思いがグワっと湧いてきたのです。

とりあえあず、このままでいかん!
と考えた私は、1年で専門学校を辞めることにします。
カラダを休ませて、元にもどしてあげないといけません。
漢方の先生も探し、通いはじめます。
食事も見直しです。良い、ということをどんどん試していきます。

それでも、体重はちっとも増えません。
焦って焦って「食事直し」が本格化していきます。
つまり、正解か不正解かで食事をするようになっていきます。
食事の楽しみなんて1mmもありません。

とにかく。

私は、子供が欲しいし、太りたいし、食事での間違いはしたくないんです。
正解だけ食べたい!という思いだけが強くなります。

そんなとき、目から鱗の夫のドイツ転勤が決まるのです。

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