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アフターコロナを生き抜く力~21世紀型スキルとは?~

全国に緊急事態宣言が出され、コロナの脅威がいつまで続くのか。
我が子が通う小学校も4/25-5/10まで休校に。
自粛が続く中、不満ばかり言ってしょうがありません。
コロナの脅威はいつかは必ず終わるし、コロナの脅威が去った後は今までとは違う社会へと変容していくだろうということは言えそうです。
まさにコロナ時代にパラダイムシフトを体感している僕たち。
1人の教育者として、親として、コロナの脅威が去った後の世界「アフターコロナ」の世界を想像し、先を見据えた行動と準備中。
今日は教育という観点から、アフターコロナを生き抜く力を考えてみたいと思います。

学習指導要領の「生きる力」とは?

東日本大震災以降「生きる力」という教育ワードが認知されるようになりました。
学習指導要領も改訂になり、と順に改訂が続き、「学びの先の生きる力」と明記されています。
幼・保:2018年度~/小学校:2020年度~
中学校:2021年度~ /高等学校:2022年度~
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm

「生きる力」は、1996年に中央教育審議会で、次の三つなどであると定義されています。
1.基礎・基本を確実に身に付け、いかに社会が変化しようと、自ら課題を見つ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力
2.自らを律しつつ、他人と共に協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性
3.たくましく生きるための健康や体力

学習指導要領では、知識基盤社会の到来を念頭に、変化の激しい社会を担う子どもたちには、(1)確かな学力、(2)豊かな心、(3)健やかな体の調和のとれた
「生きる力」の育成が必要であり、基本的な知識・技能の習得、これらを活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力、そして主体的に学習に取り組む態度などを育むことが重要であるとされています。

生きる力だけで足りるのか?

社会の変化がものすごいスピードで変化する中、コロナの影響で変わる働き方、生活スタイルや健康に対する価値観も大きく変わりつつあります。
そして、技術革新がすさまじい勢いで進む現代社会。
本当に従来の生きる力で足りるのでしょうか?
多くの専門家により、これまで人間にしかできないと思われていた仕事の大半は、未来の世界では人工知能(AI)を搭載したロボットなどの機械が取って替わると指摘されています。
「小学校に入学した子供の半数以上は、大学卒業時には現在存在していない職業に就く」
とも言われています。

従来のハードスキルからソフトスキルへ

コロナの影響で働き方がどんどん変わり、ZOOM等のオンラインでの会議が当たり前。
いろいろな業務がオンライン化し、時間と場所に縛られない働き方が目の前に見えてきています。
IT 化等により業務の専門化や複雑化が進む中、21世紀に必要なスキルとして、学力等のハードスキルと対比される概念である、「ソフトスキル」が重要だと言われるようになりました。
ソフトスキルは、「効果的なコミュニケーション、創造力、分析力、柔軟性、問題解決力、チームビルディング、傾聴力等の、他者と触れ合う際に影響を与える一連の能力」と定義されています。

「21世紀型スキル」

21世紀型スキルとは、国際団体の「ATC21s」(21世紀型スキル効果測定プロジェクト)によって提唱されている、21世紀以降のグローバル社会を生き抜くために必要な能力のことです。
具体的には、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション力、コラボレーション力、情報リテラシーなどで、次の社会を支える若者が習得すべきスキルとして提唱されています。(僕たち大人にも必須のスキル)

「21世紀型スキル」は次のように定義されました。
4領域10スキルがあります。知識(Knowledge)、技能(Skills)、態度(Attitude)、価値(Values)、倫理(Ethics)の頭文字をとって「KSAVEモデル」とも呼ばれます。

思考の方法(Ways of Thinking)
 (1)創造力とイノベーション
 (2)批判的思考、問題解決、意思決定
 (3)学びの学習、メタ認知(認知プロセスに関する知識)
仕事の方法(Ways of Working)
 (4)コミュニケーション
 (5)コラボレーション(チームワーク)
仕事のツール(Tools for Working)
 (6)情報リテラシー
 (7)情報通信技術に関するリテラシー(ICTリテラシー)
社会生活(Skills for Living in the World)
 (8)地域と国際社会での市民性
 (9)人生とキャリア設計
 (10)個人と社会における責任(文化的差異の認識および受容能力を含む)。

豊かさを作る「共感力」

これからの社会を生きる力として21世紀型スキルは間違いなく必要なスキルです。
21世紀型スキルとプラスしてこれからの人生に幸せや豊かさを作り上げていくスキルも必要だと考えています。
それが、「共感力」です。

現代の資本主義社会のなかで幸せの基準はお金でした。
コロナ騒動の中、本当の豊かさや幸せとは何か。
持続可能な社会とは何かを考えさせられた人も多いのではないでしょうか。
これからのAI(人工知能)が普及した社会で一番貴重になるのは、人間がもつ他者へ共感する能力だといわれています。
人間が人間らしく生きられる条件のひとつが共感です。
現に、クラウドファンディングの流行やコミュニティ経済の再評価といったように、「共感」はいま社会を動かす大きな力となっています。

ビジネスにおいても、感情もうまく使うことで、コミュニケーションが円滑になり大きな成果を生むことは、マイクロソフトの事例で実証されています。

▼殺伐とした企業カルチャーを変えるために、マイクロソフトCEOが幹部に勧めた1冊
https://www.businessinsider.jp/post-176954

この記事では、サティア・ナデラ氏の成果についてはあまり触れていませんが、「共感」を軸にしたリーダーシップを発揮したことで、着任後3年で売上120%増、株価3倍以上という成果を上げたそうです。

NVCという手法は、感情やニーズといった内面を共有するコミュニケーション手法ですが、このコミュニケーション手法によって社内で信頼感が生まれそれが企業の成果アップへと繋がっていったのではないか?と考えられます。
NVCのまとめについてはこちらから


アフターコロナを生き抜く力21世紀型スキル+共感力

ということでまとめ
アフターコロナを生き抜く21世紀型スキルは

1.Information and communication skills
 :情報・メディアリテラシー、コミュニケーション力
2.Thinking and Problem-solving skills
 :分析力、問題発見・解決力、創造力
3.Interpersonal and self-directional skills
 :協働力、自己規律力、責任感・協調性、社会的責任
4.sense of empathy
 :共感力

社会の変化がものすごいスピードで変化する中、インターネットで誰でも膨大な情報を手に入れることができる現代において、豊富な過去の知識よりも、次々に出現する新しい状況に対応して自ら考え判断し行動する能力や豊かさや幸せを感じる力が今以上に重要となる時代が来ます。

2020.4.21

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