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6月公演の作品名について

(公演概要はラストに掲載しております!)

6月7日芦見谷芸術の森、23日喫茶フィガロにて、役者でないが新作二人芝居を上演します。
ゲスト出演者に梅原琥珀さんを迎え、児玉泰地が脚本・演出・出演を務める作品のタイトルは『その後は来ない』。読み方は「そのごはこない」です。

実はこの名の作品は、2019年11月には行いたいと思っておりました。由来は「某劇団の方々が役者でないの公演には来てくれない」というものです。

(うちには来ないがあちらには行くんですね)

2019年11月といえば、役者でないは一人芝居公演『明日は』のツアー中でした。11月2-3日に京都公演を行っており、その前にはチラシなどでお知らせもしておりました。その中に、京都で大変お世話になっている、私自身も作品を楽しませていただいている劇団の方もおりました。

ただその劇団は、知り合って4年ほどになりますが、未だにこちらの作品を見に来られたことはありません。『明日は』のときも、お越しいただけませんでした。
それ自体はいつものことですし、忙しい方々なので予定が合わなかったのであろうということは承知しております。こちらも諦めモードで個人的にご案内はできていませんでしたし。それに他にも沢山の「児玉は見に行ったことがあるけれど、こちらの作品は見に来て頂けてない方」はいらっしゃいます。なので気にはしていなかったのですが、翌週同じ会場で行われていた公演にその劇団の方々が総出で行かれているのをtwitterで知り、

「あ、うちの公演は来ないけど、あっちの公演は皆で行かれるんですね。」

と思いました。大変器量の狭い話ですが、こうなると児玉は何処かで発散しないと済まない質です。すぐさまこのタイトルを思いつき、いつか何かの形で上演しようと考えておりました。
そこに、梅原さんと知り合い、二人芝居の上演を持ちかけられ、脚本は児玉に一任して頂けましたので、製作させて頂くことにした次第です。

しかし児玉も思いました。「また作品を私怨のはけ口にしていいのか?」と

私怨は名前にとどめて

役者でないでは以前から、児玉が実際に経験したことや、それについて考えたことを戯曲化する、私小説ならぬ私戯曲的な作品を多数上演してきました。そのなかで既に「何度宣伝してもあいつはうちの作品を見に来てはくれない」という話はかなり直接的に語っています(一人芝居『旅路』)。

なのでまたその話をすると、アウトプットの仕方は変われど同じ話をすることになります。それは劇作をする者としてあまりよろしくない。それに、私怨で書いた戯曲を他の方も出演される芝居では行いたくない。

なので今回は、
「某劇団の方々が役者でないの公演には来てくれない」という当初の怒りを見つめ直し、
「望んでいるのに来てくれないもの」そして「寂しさ」をテーマに戯曲を書こうと考えました。
それに伴い、googleフォームでアンケートを行い、皆様にもエピソードを募り、更に私自身の他の演劇人への怒りは薄めております。おかげで、某劇団のことは戯曲自体には盛り込まずに済みました。

今までの役者でないの作品にはない、フェミニンで繊細な言葉が盛り込められた作品です。ぜひご期待ください。
(役者でない 児玉泰地)

P.S. 某劇団の方々や作品については児玉は今でも大変好きであることを明記しておきます。今後の公演も楽しみにしております。

公演概要
役者でない二人芝居『その後は来ない』

6月23日20時開演
会場:喫茶フィガロ
料金:カンパ制(入場時1ドリンク注文制)
予約フォーム:カルテットオンライン(4月19日予約開始)


※6月7日に予定されていた芦見谷芸術の森フェスティバル公演は延期となりました。時期は未定です。

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