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「つまらない」とは何か 演劇編 #2 感じている事を言う・続き

こちらの記事の続き

「悲しい」と台詞として喋らせてしまうと、「『悲しい』と言える程度の悲しさなんだ」と感じさせてしまうのではないか、と思う。本当に悲しいときは安易にそんな言葉は吐けない、というか。

逆に「悲しい」「嬉しい」「怒り」などの感情をその言葉を使わずに表現できたら、言葉がない分「どれだけそれを感じているか」を観客が想像して補完してくれるので、自分で補完する分納得もしてもらいやすいのではないかと思う。

セックスシーンなので苦手な人には見てもらえないが、となりのヤングジャンプ『こういうのがいい』の[13発目 ④](第13話④の意味だと思う)の冒頭から4ページ分が「感情を伝えるのに言葉はいらない」の良い例だと思う。台詞は無いが、キャラクターが感じている快楽とその後の充足感は表情と絵の演出だけで充分すぎるほど伝わってくる。充分すぎて笑った。


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