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(名古屋スタート)JRで静岡方面に日帰り旅行するなら知っておきたいこと
休日乗り放題きっぷでのんびり在来線日帰り旅行
「休日乗り放題きっぷ」は豊橋から熱海までの東海道線と、身延線・御殿場線の全線が2,720円で1日乗り放題になるきっぷです。早い話が18切符のJR東海静岡地区限定版。伊東線はJR東の管轄で別料金なので悪しからず。
一応、特急・急行券を別途購入することで在来線特急・急行の乗車券として使うこともできるんですけども、肝心の在来線特急・急行がほとんど走ってないのが東海道線の静岡エリアです(静岡ー富士間で特急ふじかわを利用する選択がないわけではない)。
それどころか330円の整理券を追加購入して乗ることのできる有料快速「ホームライナー」は平日の朝夕の限られた本数しか走ってないもんで、結局、休日乗り放題きっぷが使える休日は各駅停車で移動するしかないわけです。これなにげに辛くないですか?
そんなわけで原則普通列車にしか乗れないこのフリーパス、豊橋から熱海まで乗り通せば実に42駅、3時間強かかるけど、それでも通常料金なら3,410円。のんびり移動が苦でなければ片方向だけで元が取れます。
まあそれじゃだるいってんで、せっかちな人は新幹線のお得なきっぷも併用して時間短縮してると思うんですけどね。
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そんな「休日乗り放題きっぷ」は豊橋駅でも購入できますが、豊橋までの切符を事前に用意するかあるいは同時購入することで、名古屋駅ほか東海3県・南信エリアの青空フリーパス圏内の主要駅であらかじめ購入することができます。
逆に起点駅から片道1,360円を超える移動をしなければ往復でもペイできません(普通の往復切符を買った方が安い)ので旅行プランに合わせて買い方を工夫しましょう。
(豊橋からなら島田までが一つの区切りになるでしょう)
[JR]豊橋往復きっぷ・[名鉄]名古屋得割2
たまに地元民も知らない人がいるんですが、名古屋から豊橋の移動は、往復券ないしは回数券を使うことで、大幅に値段を下げることが可能です。
豊橋往復はその日限りの往復きっぷですが、名鉄「なごや特割2」(2回)および「名古屋↔︎豊橋カルテットきっぷ」(4回分)はともに回数券タイプで、片道から利用することができます。
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朝時間帯に弱いJR在来線と、豊橋停車の「ひかり」
「休日乗り放題きっぷ」で静岡旅を満喫したい各位(私も愛好者の一人なのでわりとマゾな趣味だと思います)にとっては、スタートダッシュは華麗に決めたいところですが、JR在来線って快速以上が動き出す時間が結構遅いので、まだ名古屋市営地下鉄も動いてない明朝の名古屋駅に行くとかしないと、豊橋でいい電車に乗り継げません。
豊橋駅7:09発の静岡行(2024年3月16日のダイヤ改定までは熱海行きでした)は、浜松駅などでの乗り換えの煩わしさがない上、クロスシートの車両を連結してるので長旅客には人気です。でも、なるべくこれに乗ろうかと思うと、JR在来線は何かと辛い。
豊橋往復きっぷ・カルテットきっぷと組み合わせて使える「新幹線変更券」は休日は400円です。たった400円で名古屋から豊橋までの1時間半を19分に短縮できる。朝5時起きしなくてもいいんです。これは「買い」ですね。
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豊橋往復・カルテットきっぷの重大な制約
なお、新幹線豊橋往復きっぷ及び、豊橋往復きっぷ・カルテットきっぷの「新幹線変更券」は名古屋ー豊橋区間限定なので、豊橋に着いたら改札を出るか在来線に乗り換え(豊橋地区フリーエリア内および予め買っておいた在来線切符での移動)ないといけません。豊橋ー浜松の有効なきっぷ・新幹線特急券を持っていても絶対です。
在来線への乗継乗車だけはOKか
ただ、在来線に乗って浜松まで行き、そこから新幹線改札口を通って新幹線(静岡〜東京方面)行きに乗るということはルール的に可能です。そもそも「新幹線豊橋往復きっぷ」もしくは「新幹線名古屋往復きっぷ」は、名古屋駅および豊橋駅での新幹線・在来線間の乗り換えを前提に各駅間の移動に対応しています。もちろん新所原から先に行くにはあらかじめその区間分の切符が必要になります。
(4) 事前に購入した区間の連続する他の乗車券類との併用
新幹線定期券(フレックス、フレックス・パル)を除き、区間の連続した他の乗車券類(当該きっぷと「新幹線回数券」等)と組み合わせて新幹線に乗車することはできません。なお、当該きっぷにて豊橋~名古屋間を新幹線に乗車し、新幹線改札口または新幹線乗換改札を出場した後に、ゾーン外と連続する他の乗車券類で在来線に乗車すること、及びゾーン外と連続する他の乗車券類で在来線を利用した後に、新幹線改札口または新幹線乗換改札から入場して、当該きっぷにて豊橋~名古屋間を新幹線に乗車することは可能です。
要するに新幹線のきっぷ・特急券を持っていようが持っていまいが豊橋駅で改札を出ないまま浜松方面の連続乗車はダメ、後半は在来線なら乗り継ぎOKで乗り継いだ先の新幹線駅でまた新幹線に乗り換えることは可能といっています。
具体的には
名古屋から新幹線豊橋往復きっぷ(あるいは豊橋往復きっぷ・カルテットきっぷと新幹線変更券を併用)で新幹線にのって豊橋まで移動、
豊橋駅で新幹線乗換ゲートを通って在来線に乗り換え、事前に買っておいた二川ー浜松間の在来線きっぷ(休日乗り放題きっぷも可)で在来線乗り換え口から在来線に乗って浜松駅まで行き、
浜松駅では事前に買っておいた新幹線自由席きっぷ・特急券で乗換ゲートから新幹線改札内に入って静岡まで移動(在来線改札内出場+新幹線改札入場の二度手間不要)
みたいなことができます。
ちなみに豊橋駅の新幹線・在来線乗り換え口で新幹線豊橋往復きっぷ(豊橋往復きっぷまたはカルテットきっぷと新幹線変更券の組み合わせも同様)と休日乗り放題きっぷを同時に改札に通した場合は、豊橋往復の豊橋〜二川の区間は重複しますから、その時点で回収されます。
豊橋駅で改札を出てまた入るという力技
「新幹線豊橋往復きっぷと連続する区間の新幹線きっぷ等で新幹線に連続乗車することはできない」という制約を受け入れて新幹線で移動するなら、「改札を出てまた入り直す」ということになります。ただ豊橋駅で待ち合わせを行う新幹線の便は限られていますから、よくよく考えて旅行計画を練る必要があります。
こだまは30分間隔。ひかりは特定時刻を除けば概ね豊橋に停車するのは2時間に一本。通過待ちの停車時間が多めに振られている一部便を除けば、豊橋で下車するとそのまま次の便に乗ることな確定します。
次の新幹線を待つくらいなら先の方法で「在来線で浜松まで行って後発の新幹線に乗る」というのも有効な手ではあります(切符を購入済みなら先にも言った通り新幹線在来線乗換口だけで可能)。
実際ひかり630号はダイヤ改定前は豊橋駅での停車時間が1分ほどしかなく改札を出ると次の632号を待つしかありませんでしたが、それならば6:44興津行の在来線で浜松まで行くという選択は現実的にあり得ました。それでギリギリ632号より先行できますから新幹線ひと区間分は節約できます。
ひかり632号で豊橋に乗ってきた場合、降りてまた乗るには十分な時間があります。万が一乗り遅れてもそのすぐ後にこだま700号が来ますから、時間の消耗は最小限に抑えることができます。
「豊橋下車」に追い風となるダイヤ改定
都合のいいことに、2024年3月16日のダイヤ改定で、のぞみの発車時刻が繰り上がった関係で、ひかり630号が、浜松に代わって豊橋で7分間、後発ののぞみの通過待ちをするようになりました。
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その関係でひかり632号のみならず630号も、豊橋駅の改札を出てまた入って同じ新幹線に乗るというエクストリーム連続乗車が、現実的に可能になりました。
実際乗ってみる
実際これができるという証明をしましょう。
名古屋圏から18きっぷ・休日乗り放題きっぷで静岡方面に行く際に「新幹線ブースト」を併用する場合の定番の組み合わせ。券面にも「区間の連続する他のきっぷとの組み合わせ利用不可」とはっきり書いてありますが、豊橋から浜松へは直接行けない(改札で割引無効のペナルティあり)ので必ず豊橋で降りてください。
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6:20発ひかり630号。ダイヤ改定により豊橋駅の停車時間が7分に伸びました。
そんなわけで豊橋で一旦出場・再入場。重要なことなのでしつこいくらい繰り返しますが、豊橋往復きっぷ・カルテットきっぷでは原則的に新幹線の連続乗車ができませんので、一度豊橋で改札を出て入り直す必要があります。
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駅改札出たところには売店があり、おにぎりやサンドイッチ、飲みもの程度なら購入することができます。
今度はICカードで入場。豊橋ー浜松間680円+特定特急券870円の1,550円。
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そして浜松へ。乗車時間は11分。
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ふじのくに家康公きっぷ購入権は県境跨ぎで
豊橋から浜松へ(あるいは小田原から熱海まで)を含む区間の新幹線乗車は「ふじのくに家康公きっぷ」各種の購入条件になっているので(e5489ではどれも購入可能)JR在来線+ローカル交通機関にこちらを使いたい場合は、県境を跨ぐ最小区間はEXで購入するようにしてください。購入後に遷移できるe5489の購入フォームから決済する場合、発券する駅は新幹線駅と必ずしも一致している必要はありません。
極論、豊橋から浜松だけ新幹線を利用して在来線で移動して掛川で中部・東部版を発券しても問題ありません。
逆に豊橋ー浜松間について、交通費を浮かせるために在来線で移動の場合は、浜松ー静岡などで新幹線に乗ったとしても家康公きっぷの購入権はありません。
EX早特1は特定特急区間での分割購入がお得?
これも静岡のJR線を旅行経路に選ぶ人にはよく知られた話ですが、新幹線1駅分の特急券は、自由席に限り870円ないしは990円の格安料金設定となっております。
三島ー静岡間と静岡ー浜松間は間に新富士駅と掛川駅があり2駅分ですが、後発で整備された駅なので1駅分とみなし、特例として自由席特急券が990円と格安になっています(特定特急券のそのまた特例)。
元々格安である上に、「自由席回数券」およびこれの後継として新設の「EX早得1」でさらに割引になっておりますから、移動時間短縮をしたい場合にはこの区間を意識して新幹線を利用すると安く利用できます。
たとえば三島ー浜松間を新幹線で移動する場合、三島ー静岡(1,860)と静岡ー浜松(2,090円)の分割購入すれば3,950円で利用でき、890円も節約できる。
この区間の「新幹線ワープ」は18切符ユーザーにも非常に人気があるので、よく金券ショップの券売機でセット販売されていることが多いですが、「新幹線自由席回数券」は2024年限りで販売終了予定につき、が、EX早得1に置き換わっていくことでしょう。
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青文字:カルテットきっぷ1回分+新幹線変更券(土休日)
区間分割のデメリット(注意点)
ただ、新幹線の区間を分割した場合、長距離きっぷ券売機で紙のきっぷを発券しないと連続乗車することができなくなるので、ICカード1枚で旅行できるお手軽さとトレードオフになります。
豊橋ー三島が5,610円に対し、豊橋ー浜松、浜松ー静岡(早特1)、静岡ー三島(早得1)の3区間の合計が5,500円。110円しか違わないなら1枚にまとめた方がいいですね。新幹線は連続乗車区間が長いほど距離あたりの特急料金は下がっていくので、むやみに区間を分割すればいいというものではないということでしょう。
まとめ
そんなわけで、安さと早さのいいとこ取りをしていけば、横に長い静岡県は楽に安く移動できるわけですが、JRの企画きっぷのみならず宿とセットなどでお得な旅行プランはたくさんありますから、JRの運賃・特急料金を安く済ませることのみが費用対効果の向上をもたらすとは限りませんから、そちら方面に旅行の予定がある人はいろいろ検討してみると良いでしょう。
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