自家採種の今年のズッキーニ

ズッキーニが採れ始めました。

今年のズッキーニは主に2種が混ざり合った交雑ものになりました。種の交雑は交雑しやすい種類の野菜の自家採種の面白いところの一つでもあって、植物の種の不変な姿、進化の深みや不思議にふれる瞬間でもあります。

この交雑は去年、近くに数種のズッキーニを植えていて自然交配の実から採種したからという単純な理由から。本来であれば採種前提でズッキーニやかぼちゃを栽培する場合はせめて各1種に限定して出来るだけ離して栽培する、もしくは種を採る実は、手作業によって確実にそれぞれの雌花と雄花で受粉させ、更に袋などでカバーするということが交雑を避ける為には必要になります。

一般的にもし形質がバラけてしまうと不都合なことが多いかもしれません。特に市場出荷する場合は規格に合わせられないので、あってはいけないことになります。

さらに翌年この野菜がどうなるかの見込みもわからなくなってしまいます。

交雑しても良いと思える野菜と、交雑は避けたい野菜もあります。
交雑しやすい野菜で交雑を避けたい野菜の代表は白菜かもしれません。
今回のズッキーニの交雑は結果的に良いかなと思っています。

種とりにおいて形質が分かれた場合、
基本的にはこれも多様性の一部と受け入れていて、おおらかな気持ちで変化を楽しんでいます。そして、それはそんな野菜たちも理解して受け入れて下さる心が温かいお客様のおかげでもあります🙏。


さて、今年のズッキーニは
形質がすっかりバラけてしまったのでここから選抜採種がはじまるのですが、種が安定するまでは年数がかかってしまいます。意図しない交雑はもしかしたら意味あることなのかもしれないし、良く見てたくさん味わって、種の不変さや不思議に触れる貴重な機会を頂いたのだから数年かけてこの地らしさを伴う野菜にもしていけたらとも思っています。

なので先ずは今年のズッキーニは色んなのが混ざっているのでご理解を皆様よろしくお願いします。形質や味わいの変化を楽しんで頂けたら幸いです。

写真1枚目は緑が濃いタイプのズッキーニ。2枚目は花ズッキーニとの交雑種で一株からも2種のタイプの実がなっています。3枚目はふっくら系になった花ズッキーニ系のもの。余りすっとは伸びない感じで長さが出ないようなのですが、早採りするとコリコリっとした食感が美味しくてハマりそう。

と今年のズッキーニは楽しみが多いです。
そして、今後どんな風になっていくのかも楽しみです。

#八雲山水自然農園

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