実家での夏休み~信州のお手軽な山、登れるだけ登ったれ!!!~
仕事がしんどくなり「もうやってられねぇ!!!」と思って、無礼講で取った6連休。
思い切って長野へ帰省することにした。
長野県で何日も過ごせるのであれば、出来れば山に行きたいな〜と思っていた。
本当は燕岳に行きたくて取った連休だったが、足の調子がまだ合戦尾根を耐えられそうになかったため断念。
更に、西穂高岳独標も行きたかったが、行こうとした日の直前に槍穂高周辺で地震が発生。落石や崩落のリスクがあったため、そちらも断念した。
しかし、山で溢れる信州だ。
これらを断念しても、ぶっちゃけ行き先はいくらでもある。
初心者〜初級者でも行ける山の中でも、木曽駒、乗鞍、入笠山は過去に登ったことがあるので、今回はせっかくだからそれ以外に行ってみようと思った。
今回の帰省では、結局3ヶ所行った。
➀北横岳
北八ヶ岳ロープウェイで登れる山の一つ。
夏はもちろん、雪山の入門にうってつけの山として知られている。
実は八ヶ岳はまだ一度も踏み入れたことがなかったので結構わくわく。
JR茅野駅からロープウェイ乗り場まで路線バスが出ている。
私の場合は実家から車でロープウェイ乗り場まで行った。
道中、茅野市街地を抜け、周りが田んぼだらけになるといよいよ北八ヶ岳がしっかりと見えるようになる。
山と黄色く実った稲穂と空の青のコントラストがとても綺麗だった。
ロープウェイ乗り場まで行く。なんとなくハイジっぽさというか…ヨーロッパっぽさというか…とにかくちょっとアルプスみを感じる建物でテンションが上がった。
ロープウェイ内は一切会話禁止。登っていくと…あれ…ちょっと雲が多い気が笑
残念ながら赤岳や阿弥陀岳など、有名な南八ヶ岳の山々はほとんど雲に隠れてしまっていた。仕方ない。次回の楽しみにしよう。
しかし、ロープウェイで上がり切り、登山届を初めて手書きで出して外に出ると、
青い空と溶岩が待っていた。麓から見るのとは一味違う空の色。標高を上げてきたんだという高揚感。
そして、この広い場所で風の音や他の登山者の声以外、音がない世界。
とても静か。
「やっと山に来れたなぁ…」と、仕事で慌ただしかった日常を反芻して、ただの山好きの人間にようやく戻れる喜びに浸っていた。
母も私も体幹が強いわけではないので、登りでも下山でも溶岩にちょっと苦労しながら歩いた。
私が持っていたストックを母に貸すと、かなりバランスが取りやすくなったそう。楽しい登山のため、使えるものはどんどん使おうと思った。
私は八ヶ岳や美ヶ原のような、松本盆地・諏訪盆地から見て東側にある山にこの夏まで登ったことがなかった。つまり、山の上から東信地域を見たことがなかったので、休憩のときにふと見つけてとても新鮮だった。
山頂まで行くとだいぶ雲で隠れてしまっていたが、風の流れによって時折、蓼科山・高ボッチ方面や諏訪・茅野方面が見えた。
太陽に照らされて大地がキラキラして見えた。
次は南八ヶ岳に登れるタフな女になって帰ってくるぞと思いながら下った。
ちなみにここのお土産屋さんで買ったシャインマスカットプチケーキみたいなやつが、職場で好評だった。
長野のシャインマスカットも美味いんだじ!!!(方言合ってます??笑)
後日、信州のテレビ局の特番で山小屋特集があり、蓼科山のアットホームな山小屋に行ってみたいと思った。今度は蓼科山から見た北横岳も見たい。
②美ヶ原
美ヶ原の存在はずっと知っていたけれど、登ったことはなかった。
「高原というからには多少高い場所にあるのかな?」程度のぺらっぺらの認識笑
山を好きになって、日本百名山の一覧を見ていた時、初めて美ヶ原が「山」であり、2034mもの標高を誇っていることを知った。
以前帰省した時、父が「今度帰ってきたら、美ヶ原連れてってあげるよ」と言ってくれていた。
地元に住んでた頃に美ヶ原に行こうと言われた記憶はなかったから、私が山を好きになったからこそ、その行き先が浮かんだんだろうなと思う。
当日は父の運転で行った。
運転に自信のない方は、松本バスターミナルからアルピコの路線バスが出ているので是非そちらを使うことをオススメします笑
父が選んだのが浅間温泉の裏から登っていくルートだったせいもあるかもしれないが、とにかく道がグネグネ曲がっていて、細くて、こんな道を自分の運転で2000mまで上がるのはちょっと…という感じだった笑
そして、車で標高を上げていて思ったことがある。
「標高が高い場所に居る方が、高い山の高さがより分かる!!」ということ(意味伝わるかな)
下から眺めているより、高い地点に来た方が「あの山、ここよりも更にあんなに高いとこに頂上あるの????!」とその迫力にびっくりする。
こんなに山の迫力をヒシヒシと感じられる場所に、ドライブで来られるなんて、素晴らしい贅沢!!!!
この遮るものが何もない、突き抜ける空と道路のコントラスト!
ここだけ父からハンドルを奪いたくなるくらい、走っていて気持ちの良い道だった。
強風だったにも関わらず、誰も防寒具を持っていなかったので、ハイキングで山頂を目指すのは断念。しかし、駐車場から少し歩いたところに、松本平を見渡せる場所があり、そこからしばらく景色を眺めていた。
ケルンがいくつも作られており、「ここがお気に入りな山好きがたくさんいるのかな~」と、先人たちと繋がれた気分になりちょっと嬉しかった。
物凄いビジュアルのドリンクを飲んだり楽しかった。
➂白馬・八方池
スキーや登山など、アクティビティの聖地とも言える白馬。
長野冬季五輪が開催された村でもある。
大学時代、友人たちと秋ごろにドライブで訪れた際、雪化粧した八方尾根のあまりの迫力に私はとても驚いた。
当時の私は山には全く興味がなかったし、ウインタースポーツもほぼ経験がない。「長野にこんなすごい所あったんだ……」と故郷と同じ県内ながら、カルチャーショックのようになったのを覚えている。
そんな白馬八方尾根も、ロープウェイでトレッキングを楽しめる。
登ってみた所感では、道も木道などで整備されており、普段登山をしない人でもきちんと運動しやすい格好で行けば楽しめるのではないかと思う。
このトレッキングにも母が同行してくれたが、北横岳よりは登りやすそうだったと思う。
上へ行けば行くほど、白くなっていく景色。
絶対に麓では晴れていて猛暑のやつだこれ。
リフトを登り切って、トレッキングを始めたくらいの地点ではぎりぎり麓が見えていたけれど、やがて視界が真っ白になってしまった笑
八方池まで到達。「まぁ…来れただけでも良かったか」と思っていると、雲が風の流れで移動し、少しだけ青空が。
そして、ほんのわずかだけれど白馬の稜線が、ほんとに少しだけ見えた。
微かに見えた稜線だけで、いかに近くに白馬三山が待ち構えていたか私にも母にも分かった。
雲に隔てられていても、ひしひしと感じる白馬の気配。
母には真っ青な空と池に綺麗に映る白馬三山の迫力を見せたかったが……。
まぁそれは次回以降の楽しみにしよう!!!笑
もっと天気の勉強をして、確実に晴れそうな日に親を連れて来れたら良いなと思った。
さらに個人の目標としては、八方池よりも更に進んだ先にある唐松岳に登ってみたい。登り始めの時間をいかに早く出来るかが勝負だが、日帰りでも行ける山。これは行くしかない。
登山動画で、白馬岳から見る朝日が尋常でなく美しかったので、いつか白馬で山小屋泊もしてみたい。
登山に行けば行くほど、行きたい山がどんどん増えていく。
こりゃあ、やめられないなぁ笑
私が夏休みで行った山は以上です!
県内でロープウェイを使って登れる山として、まだ霧ヶ峰が残っているかと思う。日本百名山の一つであり、エアコンの名前の由来でお馴染みの霧ヶ峰。
母に「来年はそこに行こうよ」と言われた。
母から山に誘われる日がくるなんて……。
何度も言うが!人生何が起こるか分からない。
更に、山山言ってたら、友人から「高尾山行こうよ!」「富士山行ってみたい!」と声をかけられることが多くなった。
長野出身の子からそう言われることも。
私がきっかけで山に行きたいと思う人がいること、
それはとても幸せなことだと最近思う。
人は多分、他の人を変えようと思っても、なかなか変えることはできない。
でも、自分がのびのび生きてる姿に、
他の人が自然に何か感じてくれること、
それは案外多いんじゃないかと思う。
他の人の人生に恣意的に介入しようとするんじゃなく、
まずは自分の人生を豊かにのびのびと送る。
それが結局は、周りを変えていくんじゃないだろうか。
だから尚更、自分の人生を大事にしていきたい。
さてさて、次はどこの山に行こうか!
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