3/25 ステロイド、混合

今日は、ステロイドについて教わった。
当薬局ではマイザーとヒルドイドを混合した塗り薬2種類がよく出る。一つは、マイザー軟膏0.05% 5gとヒルドイドソフト軟膏0.3% 25gの混合。もう一つは、マイザー軟膏0.05% 10gとヒルドイドクリーム0.3% 20gを混合した塗り薬である。混合する2種の薬剤は同じ有効成分であるが、ステロイド(マイザー)の含有率でステロイドの強さを調整している。ヒルドイドは軟膏またはクリームとで、軟膏は塗布した部位に留まりやすく、クリームはサラサラしていてベタつかないというそれぞれに利点がある。含有率と合わせて考えると、ステロイドが濃い方は、塗布部位に長時間留まらせないことで副作用の発現リスクを低減していると推察される。また、総量を増やすことで、ステロイドの量は一定のまま広い面積に塗り易くなる。近隣のクリニックではこのようにマイザーの含有率を増減することでステロイドの強さを調節することが多いようだが、ステロイドの種類を変えて強弱を調整する場合もある。
今日の患者さんで、マイザー軟膏0.05% 50gとヒルドイドクリーム0.3% 50gの処方があった。この患者さんは、以前に風邪薬を処方されていたが、自身でも市販のメジコンを購入し服用しており、薬疹が出てしまったためステロイドの塗り薬が処方された。マイザー(ジフルプレドナート)はvery strongのステロイドだが、かゆみがひどいときのために、strongestであるデルモベートも処方された。ステロイドは塗りすぎると副作用のリスクもあるため、患部に薄く塗って良くなったら辞めるよう指導する。
処方薬があっても市販薬を追加してしまうような患者さんでは、コンプライアンスの悪さが予想されるため、何を止め、何を続け、どう使うのかを明確に説明しなくてはならないと学んだ。