4/12 抗ウィルス薬

今日来られた患者さんでアメナリーフが処方されていた方がいた。このアメナリーフは帯状疱疹の治療に使用される薬であるため、今日は帯状疱疹さらに単純疱疹について学んだ。
まず単純疱疹と帯状疱疹の違いは原因ウイルスにある。単純疱疹は単純ヘルペスウイルスの感染により発症するが、帯状疱疹は過去に水痘·帯状疱疹ウイルスに感染し水疱瘡になった方の神経中に潜伏していたウイルスが再活性化を起こすことで発症する。
この2つの疾患の治療には内服の抗ウイルス薬や非ステロイド性軟膏剤などが使用される。具体的には単純疱疹に対しては門前医院では主にアラセナーa 軟膏を処方する。これは抗ウイルス薬であるビダラビンを配合しており、ウイルスDNAの合成を抑制することで作用を示す。また、患者によっては内服剤のバルトレックス(バラシクロビル)を1回 500 mg を1日2回 5日間で処方している。
帯状疱疹に対してはアメナリーフ(アメナビル)を1日1回1錠 5日間処方する。また軟膏剤として非ステロイド性のスレンダム軟膏が処方されることもある。バルトレックスも帯状疱疹に対する効能を持つが1回1000 mg (2錠)を1日3回飲まなければならないため服薬コンプライアンスが悪くなることが多く、1日1回で済むアメナリーフが処方されることが多い。
1日あたりの服薬回数は毎日薬を飲む患者にとってかなり重要なことであり、そもそも適切に薬を服薬してもらうためにはどうするべきか考える上で重要なファクターであることを薬局実習に行きひしひしと感じている。今回の帯状疱疹治療薬のように1日当たりの服薬回数により処方されやすい薬があることを実感する良い機会となった。