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ビデオ会議の積極導入 〜働き方改革推進記録 vol.3〜

 こんにちは、株式会社シグナイト COO 兼 Tオケ自称マネージャーの山田です。私自身は2001年創業時から約20年間、ずっとシグナイトという会社を切り盛りしていて、良い面、悪い面含めてさまざまな経験をさせていただきました。良い面と悪い面双方兼ね備えた事例としては、2014年から取り組んだ働き方改革があります。今回はこの場をお借りして、どのように働き方改革を進めてきたかを何回かに分けてご紹介したいと思います。

 前回は Google Apps(現 Google Workspace) を導入し、共同編集の魅力をお伝えしました。今回は、ビデオ会議についてご紹介したいと思います。

ビデオ会議の環境を整える

 ビデオ会議は Google Apps 導入の時点から Google Hangout(現 Google Meet)というツールを使って試し始めました。もうだいぶ昔のことなので記憶は定かではないですが、最初は身近な関係者(外注さんやパートナーさん)との打ち合わせに使っていたと思います。

 元々シグナイトでは遠方の関係者と Skype を使って打ち合わせしていたのですが、Microsoft に買収されてから Microsoft のアカウントが必要になったり、セキュリティが強化されてアクセスしづらくなったりと、アカウントの管理が煩雑になっていました。Google Hangout は Google Apps のアカウントのみで管理できるため、管理上都合が良かったのです。

 社内に本格導入する際、最初に整えたのが環境です。まず、Chromebox という ChromeOS 搭載の Mini PC を購入して、モニターとウェブカメラ、スピーカー付きマイクとつなげて会議スペースに常備しました。これにより、Googleカレンダーに登録した会議スケジュールを会議スペースの Chromebox でも共有して、ワンボタンでビデオ会議をスタートできるようになりました。

 2016年には、当時営業拠点のあった六本木の事務所にも同様の設備を配置して、本社がある府中と六本木で常時ビデオ会議ができるようにしました。また、会議室での環境の整備に伴い、A4一枚のマニュアルを用意して、接続の方法がわからないといったことがないように配慮しました。これにより、二拠点間で会議が繰り返されるようなときにでも、ビデオ会議の準備に時間を取られることなく、会議室に着席してから数分以内で会議がスタートできるようになりました。

毎回2時間のミーティングのために丸一日を費やしていた

 Google Hangout でのビデオ会議を本格的に始めたころ、ある大田区のクライアントと毎週会議を行っていました。ちょうどクライアントの基幹システムを設計している真っ只中で、府中から大田区まで片道2時間近くの距離を3〜4人で通う日々が続いていました。クライアントとの打ち合わせは概ね2時間程度でしたが、往復の時間を考えると6時間程度となり、ほぼ丸一日の工程となります。それが3〜4人毎週かかるわけですから、単純に月換算すると 72〜96時間となるわけです。

 これはさすがに工数がかかりすぎだと思い、ちょうど社内でビデオ会議が定着し、基幹システムの設計もルーチンワークとなり始めた頃に、クライアント側にビデオ会議での打ち合わせを提案しました。本格導入から一年くらい経ってから(2017年頃)だったと思います。クライアント側も快く提案を受け入れていただき、そこからはクライアントとのビデオ会議も定着しました。特にエンジニアなど普段打ち合わせに同行しない人もビデオ会議であれば最小限の時間で済むため、同席してもらうことが増えました。

 こうしてクライアントとのビデオ会議も定着し、移動時間の大幅短縮に加え、エンジニアの参加などによりコミュニケーションエラーも削減できるようになりました。人づてに伝える、AさんからBさんといった連絡が減ったことも時間の圧縮につながっています。コロナ禍の現在ではある意味当たり前となったビデオ会議ですが、こうした事前の取り組みがあったおかげでシグナイトではスムーズに移行ができています。

まとめ

【改善前】
1. ビデオ会議のツールが定まっておらず、アカウントの管理に苦労していた。
2. ビデオ会議の際にまず準備をする必要があり、準備に時間を要していた。
3. クライアントとの打ち合わせに移動時間が大半を占めていた。
4. 打ち合わせで議論した内容を更にエンジニアに伝える必要があるため、コミュニケーションエラーが発生することがあった。

【改善後】
1. アカウントは Google Apps で一元管理できるようになった。
2. ビデオ会議の環境を整えることにより、準備のための時間が必要なくなった。
3. クライアントとの会議をビデオ会議にすることにより、移動時間を大幅に削減できた。
4. エンジニアもビデオ会議に参加することで伝達事項が最小限になりコミュニケーションエラーも減らすことができた。

Photo by
Beci Harmony on Unsplash

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