私の読了記録 vol.4〜 生きるように働く
私自身が読んでみて「よかった」と思える本を紹介するシリーズ。今回は「生きるように働く」です。
企業の良いところも悪いところもリアルに伝える、雑誌の紹介記事のような求人サイト、「日本仕事百貨」を運営するナカムラケンタさんの著書です。この本は2年ほど前に Visualizer TETSU-LAW さんから紹介されたものですが、ようやく読むことができました。
率直な感想は、なんだか自分のモヤッとした「理想」を「具現化」するヒントを与えてくれるような一冊でした。「稼ぐ」ことが目的ではなく、自然体での「仕事」に向き合う。「仕事」から「稼ぐ」ことを引き算して見つめ直したときに、何が残るか。それは自分のやりたいことだろうか。人のため社会のためになることだろうか。もし、「仕事」ー「稼ぎ」=「自分が価値を感じること」であれば、今の仕事を続けるべきなのかもしれないし、そうでなければ別のことをすべきなのかもしれない。そんなことを真面目に考えさせられました。
今までは「理念」→「仕事」→「人」という流れが理想だと思ってきましたが、「理念」に共感してくれる「人」が集まり、その人たちの得意分野で「仕事」をつくるという考え方もあるなと感じました。一番ダメなのは理念のない中で「人」→「仕事」という構図で、「人」ができることだけを「仕事」にしてくと、ビジネスモデルが発散して、組織としてのコアを失う恐れがあります。結局良い組織は「理念」の共感によって「人」が自律して動くことができる組織だと思うので、同じ考えをもった人たち同士では、どんな仕事も道を間違えずに進むことができるはずです。
この本からの気づきは、今の求人媒体は、募集内容が真実からかけ離れていることが多いのではないかということです。普通の求人メディアを見る限り、良い面しか伝えておらず、悪い面も含めて個性的な部分や人によっては嫌がられる部分を隠さず伝えることができれば、入社してから「こんなはずじゃなかった」ということも少なくなるはずですし、離職率も自ずと下がるのではないかと思います。
「日本仕事百貨」はそれができるメディアですし、「自分はなぜこの仕事をしたいのか?」をしっかりと見極められる求人サイトであると思いました。
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