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好きな事を仕事にする「キャンプ場をやりたい!」

ニセコの民営キャンプ場に通う事数年…そこのオーナーさんに自分の想いを打ち明けてから、私の人生の軌道は「時間から時間まで与えられた事をこなす仕事」から「やりたい事を実現させる仕事」へと完全に切り替わり、当時の工場機械オペレーターとして勤務しながら、第二の人生を歩むべく準備に取り掛かった。
ただ、すんなり事が進む訳でもなく、大きな決断をしなければならない時も。
先ずは20年ローンで購入した家。住んでまだ五年、花壇も綺麗に整備し、自分達なりに気に入っていた我が家を手放す決意。それと、11年勤めた会社を退職する勇気。それらを全て手放すと、何の保証も無い自己責任に押し潰されそうになる心の不安を抱えるのですが、やはり「キャンプ場をやりたい」という情熱が、あらゆる不安要素を打ち消し、先ずは情報収集に全力を傾ける。

場所の選定、移住地の選定、必要な機具、開業に必要な資材や書類、そして何より資金。

色々と時間もお金もかかる事ばかり。

私なりに漠然と思い描いていたキャンプ場の候補地は「富良野」しかない、そう思っていました。あの自然美溢れる風景、観光地としての集客力、富良野という知名度や発信力に賭けていました。でも、それはとても浅はかな考えと気付かされるのです。この計画段階で、色々なキャンプ場に出向いて参考にしながら、自分の理想のキャンプ場を思い描いていたのですが、その見ていく過程で、キャンプ場に「特色」が有るか無いかで、そのキャンプ場のイメージって随分と変わるんだなぁと。いかに「また来たい」と思わせるか。それは、その土地が観光地とか知名度とか全然関係無くて、そのキャンプ場が「オンリーワン」であるか否か、そこが重要だと判りました。
当時そんな事で富良野を視察した帰り道、近隣の美瑛町にも足を伸ばしてみたところ、体中がに電流が走り抜けるような…そんな衝撃を受けた場所に出会いました。そこは、上富良野町から山を越えて美瑛町に抜ける山道の途中、正に理想的な場所を見つけたのです。
工業高校土木科卒業の私が、素人測量で測った土地の面積は約6000坪。個人でキャンプ場やるには充分過ぎる広さでした。
背後に山をを抱え、約6000坪の平坦な地面は、目の前に十勝岳連峰を望む絶好のロケーション。

「ここしかない!」

そう心に決めて、その日は自宅に帰りました。
でもその場所の立ちはだかる大きな壁に気づくはずも無く…。      続く。


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