ひとり居酒屋7

またまた間が空いてしまって、音楽業界の行く末の件、続きも書きたいとこだが、、、達郎氏/松尾氏の件を書かずにはいられない。

▫️麻のジャケットフュージョン野郎
昭和40年代に地方都市で生まれた身としては、ポパイ/サーファーなどへの憧憬と共に達郎は避けて通れない道だった。
氏が忌み嫌う「夏だ海だ、タツローだ」も、誤解だろうが致し方ない状況だった。

80年代のMTV時代と並行して、カシオペアだ香津美だと、大フュージョンブームになった。ヤンキーのカーステには永ちゃんと高中が同時に流れてた。
小洒落たニューミュージック(JPOPの名はずっと後)のバックにはにジャズ/フュージョン畑の方々が。フォークシンガーの深夜放送に夢中になっていた中学生には新世界だった。

大学生のお兄さんバンドは、麻のジャケットの袖をまくり、ヤマハのセミアコを弾いていた。自分が大学に入ると先輩バンドはチャカのワッチャゴナドゥフォーミーをコピーしてた。

ダサい。でもそれが当時のイケてる感じだった。メタルやパンク勢もいたけど、彼らからはカッコ悪く見えてただろうなー。

▫️変えようのない起源
なぜダサかったフュージョン青年の話をするかと言えば、自分がそうだったから。メルローズのジャケットを買うために丸井のセールに並んでいたのは自分なのだ。

それが嫌で嫌で、何とか払拭しようともがいて30年経ってしまった。個人的な
話ばかりで恐縮だが、後に良き作詞者に出会え、ひとつ答えを見つけたのは幸いであった。

▫️江戸から続く老舗寿司
達郎氏が未だにチケット入手困難なのは、こういった世代の特に男性が支えていると思う。理由は明らかだ。

・アメリカンミュージックを主とした豊富な知識(よろずウンチク含め)
・はっぴいえんど/大瀧さんからの日本のロック創成の一人
・こだわり抜いた音質
・職人気質

どれも中年男性が大好きな、、、老舗寿司屋と重なるセールスポイント。チケット代がやっとでTシャツを買うか迷っている若年層とは違う。コネでも何でもチケットを取り、物販など端から端まで買える層だ。

▫️不要なら聞くな
今回のスピーチは、正直、苦しかったと思う。
1)雇用でなかろうが、契約解除を切り出したのは事務所側
2)その理由がジャニーズ批判(松尾氏としては提案)
3)裁判含めたジャニー氏犯罪への「知る由もない」に無理がある
4)本当に知らないなら、あまりに近視眼で職人の悪い側面が露呈
5)本筋から離れてジャニーズ礼賛が時間的にも長過ぎた

それで最後に出た「不要なら聞くな」。これが火に油を注ぐ形になっているが、長年、氏の言説を聞いてきた身としては「あぁいつもの」と思うだけだったが、一般の人には辛辣に、そして「解散したグループにも和を取り戻して欲しい」という件との矛盾を感じさせてしまった。

あの言い草は、昔からの決まり文句みたいなもので、悪い言い方すればセールストークの一つ。談志が一番良い例えと思うが、「そういう向きには聞いて頂かなくて結構」みたいなのは、前述の達郎大好きオジサンからすれば「もっとやれ!」と喜ぶヤツ。
ま、ダメですよね。今の時代。

ひとまず、ここまで。

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