意外と知られていない訪問看護について!

こんにちは!noteの著者やーまんと申します!  

今回は訪問看護に興味のある方へ、
ゆる〜く情報共有できたらなと思っています!  

なぜ、このnoteを作ろうかと思ったかというと
私が訪問看護を始めようかと迷っていた時、
インターネットで情報収集をしても
『訪問看護の一般論』や
『訪問看護ステーションのホームページ』
ばかり出てきて
実際のイメージが全然湧かなかったからです😰  

これから働こうか検討いる仕事の情報量が
少ないのは流石に不安ですよね。。
まさに、専門職としての自分のスキルを
信じるしか無いって感じです😅  

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そこで、今回このnoteを作成して
少しでも訪問看護の情報が増えれば良いな!
と思いました。  

“全ての内容を読んで欲しい!”
というよりは、
“興味のあるところだけ見て欲しい!”
と思っておりますので、
目次を見て気になる項目をお読みください✨    

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※当noteの内容は実際の経験をもとに作られていますが一個人のまとめであり、参考程度にお読みください。まだ、訪問看護師としての経験年数が1年未満であること、全ての訪問看護ステーションに通じる一般的な内容と異なる面があることをご了承ください。    

〜目次〜
1)はじめに訪問看護とは?
①勤務形態と給料について
②実際の業務内容をご紹介(私の場合)
③1日の訪問件数について
2)オンコールについて(※ステーションによって仕組み異なります)
①オンコールとは?
②どんな電話がかかってくるの?
③オンコールで電話が鳴る頻度とは?
④夜は眠れるの?
⑤オンコールの手当について💰
3)よくある訪問看護のイメージと実際!
①1人で看護するから責任が重い説。
②在宅って医療依存度高いの利用者さんが多い説。
③気難しい利用者さんが多い説。
④介護保険制度が良く分からないんです。。
4)訪問看護を始めて気が付いたメリット👌
①昼食時ランチに出かけられる(家が近ければ帰れる🏠)
②移動時間にリフレッシュできる
③座って仕事ができる
④多重課題が起こりにくい
⑤スキルアップ出来る!
5)訪問看護のデメリットについて
6)終わりに


1)はじめに訪問看護とは?

① 勤務形態と給料について
・勤務形態について
基本的に訪問看護は公務員同様に
週5日の日勤勤務となります。
土日祝日はお休みです😊

ただ、訪問看護では“オンコール”があるので
完全に日勤のみとはなりません。
(そんなに負担では無いのですが、詳しくは『2)オンコールについて』で記載します⬇️)  

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・給料について
給料は当然会社によってかなり異なるのですが
私の場合は週4日+オンコール付きで
手取り25〜29万円となります。
週5日だと手取り31〜35万円になります✨
(※手取り換算では税金の関係上、前年度の
所得や居住地域によって差が生じます。)

その他の会社についても
お話は伺っているのですが、
週5日手取り20万円から35万円前後など
さまざまです😅

勤務形態と異なって
給料は会社によって違いが出やすいので
要確認だと思います👈

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②実際の業務内容をご紹介(私の場合)
私が訪問看護で実際に行うケアの多くは
次のようになります。

a)バイタルサイン測定
b)利用者さんの疾患や加齢による体の変化等の全身状態の観察・傾聴
c)与薬・服薬管理(インスリン・軟膏塗布、内服状況の確認・内服セット)
d)清潔介助、足浴
e)排泄介助
f)褥瘡、創傷処置
g)食事介助(訪問看護の時間がお昼に近いとそのまま行うことがあります)
h)簡単なリハビリ、マッサージ(理学療法士のアドバイスのもと行う)
i)お散歩、お片付け(精神科疾患の方へ)

がメインとなります。
そんなに難しいケアは無いと思います。   

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この記事をお読みになっている方の中には
“人工呼吸器の管理”や
“中心静脈カテーテル等のケアは無いの?”
と思われる方がいらっしゃるかも知れません。

もちろん、訪問看護ではそういった
医療依存度の高い利用者さんへも
介入を行います。

ただ、私が入職してからは
そういった利用者さんがいらっしゃらないので
記載しておりません😅
(詳しいお話は『よくある訪問看護のイメージと実際』に記載しています⬇️)

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また、在宅では“病状が安定している”
ということが前提となります。
そのため、毎日・毎時間全身状態が
著しく変化するということはありません。

もちろん、終末期の方はいらっしゃいますが
“自然の経過に任せる”という形をとることが多いため、急いで訪問し一刻を争いケアするということはありません。

③1日の訪問件数について
私の場合は1日に4〜6件訪問します🚲
1日トータルだと4〜5時間ほど
訪問している事になります。

それ以外の時間は移動時間であったり
看護記録をしています📝

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2)オンコールについて(※ステーションによって仕組みが異なります)

①オンコールとは?
オンコールを簡単にまとめると
“24時間対応の電話相談サービス”となります。
もちろん、相談の内容によっては
実際に訪問して対応することもあります🚕

ちなみにオンコールを対応する時間は
平日だと業務終了後から翌日の業務開始前
(17時45分〜翌8時45分)まで、
休日は24時間となります。

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②どんなお電話がかかってくるの??
相談内容で多いのは、
『呼吸の回数が減ってきました。
どうしたら良いかわからないくて。』とか
『痰がごろごろしています。
大丈夫でしょうか?』
と言ったものが多い印象です。

また、独居で相談相手のいない方が
『最近、便が出ていない。どうしよう。』
などとお電話下さることもあります。

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終末期の利用者さんへの対応は事前に
受け持ち看護師より申し送りがありますし、
カンフォレン等で取るべき対応が
大体分かるようになっています。

また、独居の利用者さんからの相談も
お話を傾聴し気持ちを整理してあげることで
落ち着かれることが多いです。

最初は、
オンコールを持つことに慣れていないので
困ることもありますが
だんだんと慣れていきます。

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③オンコールで電話が鳴る頻度とは?
ちょっと意外かも知れませんが、
オンコールって
実はほとんどかかってきません。笑”

確率的には
『3回オンコールを持ったら
1回電話がかかってくる程度』
だと言われています。

実際、
私はトータル30回以上オンコールを持っていますが、電話が鳴ったのは3〜5回ほどです。
12月、1月は電話が鳴らず、
通常通り生活しただけでした。笑

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また、オンコールがかかってきても
実際に訪問しなければならない頻度は1/2と
言われています。

この数字に関しては私のいるステーションとは
誤差があるなと思います。
私は30回以上オンコールを持っていますが
実際に訪問したことは1回しかありません。

その為、
オンコールを持つことで“疲労度が増す”
といったことは少ないと思います。

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④夜は眠れるの?
オンコールを持っていても
いつも通り眠ることができます笑
次の日も仕事なので😅

オンコール用の電話は着信音を
大きくしてあるので眠っていても
起きれます。  

万が一、寝過ごしてしまっても
“セカンドコール”といって予備として
待機している人がいるので大丈夫なんです。

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ただ、
“電話(オンコール)が鳴るかもしれない”
といった気遣いが精神的に負担であることは
間違いので正直面倒くさいとは思います。笑 

また、休日にオンコールを持つと
“緊急で訪問しなければならないケース”を考慮し
飲酒や遠出を控える必要が出ることも
気がかりなポイントとなります。

⑤オンコールの手当てについて💰
オンコールを担当すると
“1日1000円”支給されます。
ちょっとショボい気もしますが
オンコール手当ての相場は1000〜2000円
みたいです笑

ただ、電話がかかってこなければ
オンコール手当は実働なしでも頂けます。

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ちなみに私の職場では
オンコールをひと月に5〜6日持ちます。
事前にオンコールを持てない日を
聞いてくれるので良心的だと思います!


3)よくある訪問看護のイメージと実際

①1人で看護するから責任が重い説
これは周りからよく言われます。
また、私自身もそう思っていました。笑

そのようなイメージがあるためか
『在宅には興味があるけど
色んな診療科を経験してからいきたい。』
という方がとても多いです。

確かに訪問看護は基本的に1人で
ケアを行います。
しかし、1人で判断したり1人で責任を抱える
必要はありません。

なぜなら、
訪問看護も報連相が大切だからです。

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利用者さんの体調に変化があった場合は
ステーションにいる所長や経験のある先輩へ
相談し対応することができます。

今は仕事用のスマートフォンやタブレットを
支給しているステーションが殆どですし、
業務用のLINEやスラック等
ざまざまな情報伝達手段があります。

それらを活用することで
『スタッフ皆んなで責任を負う』ということが
可能となっています。

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※『なぜ、訪問看護は”責任が重い”という
イメージがついたのか』私の推測!

介護保険制度が始まったのは2000年です。
訪問看護の発足はもっと古いようなのですが、
それでも介護保険制度が開始された当初は
『訪問看護』という分野自体の歴史は浅い状態でした。

そのため、看護における行動基準(マニュアル)が
乏しい状態だったと思います。
また、テクノロジーの進化も進んでおらず、
携帯電話でメールを打つのが
やっとの時代でした。

訪問看護としての歴史も浅く、
連絡手段が乏しい状況では、
“その場で個人が判断する”必要性が強く、
1人あたりの責任が
重くなっていたのだと思います。

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そういった背景から訪問看護は
“経験豊富なベテラン看護師が行うもの!”
というイメージが付いたのだと推測しています。

今は訪問看護も歴史を重ね
“訪問看護に期待される役割”も
明確化されつつあります。
また、新たなデバイスやサービスの登場もあり
新卒で訪問看護へ進む学生さんさえいます。

訪問看護だからと言って
1人で責任を負う必要は無いんです!  

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②在宅って医療依存度高いの利用者さんが多い説
これも本当によく言われます。
そして、
私も以前はそのように思っていました😅

これは在宅看護学実習が
1つの要因だと思っています。
在宅看護学実習では
看護学生の学びが深まるようにと
考慮されているのか
医療依存度の高い利用者さんが
選定されているように思います。

実際のところ、
利用者さんの医療依存度が高いかどうかは
ステーションのカラーによりかなり異なります。

私の働いている訪問看護ステーションでは
殆どの利用者さんが在宅サービスの利用により
自立した生活を送っています。  

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寝たきり(全介助)である利用者さんは
あまりいません。
もちろん終末期の利用者さんは
全介助となりますが、
それほど多くありません。

逆に、医療依存度の高い利用者さんを中心に
看護しているステーションも知っています。
在宅だからといって
難病の利用者さんが多かったり、
終末期の方が多いというのは
一概には言えないんです。

※就職前に気になるステーションの情報を
確認したい場合は『同行訪問』を
申し込むことをお勧めします。
そこでステーションの雰囲気や利用者さんの
雰囲気、給料等を確認することができます😊

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③気難しい利用者さんが多い説
こちらもよく言われます。
実際のところ、
私が訪問看護師として働いてみて
気難しい利用者さんやご家族の方が
多かったかとそうではありません。

もちろん、
中には気難しい方もいらっしゃいますが、
それは病院でも一緒だと思います。
むしろ、(これは私の主観ですが)病院の方が
癖の強い方が多い印象です。

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あまり良いお話しではありませんが、
訪問看護ステーションは
最悪の場合利用者さんのサービス介入を
中止することができます。

サービス介入後にお互いの相性が悪い場合は
担当看護師を変更することも勿論できます。
それは、お互いの為に必要なことだからです。

在宅だからといって必ずしも気難しい方が
多い訳ではありません😊

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④介護保険制度が良く分からないんです。。
正直に述べますが私もよく分かりません。笑
実際のところよく分かっていなくても
業務に支障が出ることは殆どありません。

疑問があった時はその場で確認して対応し、
覚えていく感じで十分です。

私のいるステーションは
事務さんが書類等を管理しているので
看護以外のことはそんなにしないんです😅

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4)訪問看護を始めて気が付いたメリット

実際に働いてみたからこそ分かった、
訪問看護のメリットについて
お話していきたいと思います!

前提として、私は訪問看護が好きなので
少しひいき目線になっているかも知れない事を
ご了承ください😅

①昼食時ランチに出かけられる!
(家が近ければ帰れる
🏠
休憩時間中は基本的に自由なので
定食屋さんで昼食をとったり、
オリジン弁当などで弁当を購入して
ステーションで食べることもできます!

私はラーメンが好きなので
ラーメン屋さんにいくこともあります。笑

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最近は職場の近くに引っ越したので、
お昼休憩で一度帰宅して洗濯物を片付けたり、
掃除をしたりもしています。

仕事時間中に家の掃除ができるので
自分の時間も増えている感覚で嬉しいです😊

※昼食時のルールは会社によって異なります。twitterに寄せられた意見では『お昼を食べる間も無く働いている』といった意見もありました。
やはり働く環境は要確認だと思います。

②移動時間にリフレッシュできる!
私の勤務している訪問看護ステーションでは
移動を自転車で行なっています。
あらかじめ移動時間を計算して
訪問予定を立てているのでゆったり自転車を
こぐことができます。

病院や施設で働いていた時は基本的には
外の空気を吸うことが出来なかったので、
リフレッシュとなって気持ち良いです。

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特に平日の晴れ間に自転車をこぐ時は
開放感があって気持ちいなぁと思います😊

余談ですが、
窓越しではなく直接日光を浴びると
セロトニン(感情や気分の変化に関わるホルモン)が出るらしいですよ✨

③座って仕事ができる
病棟では常に動き回っていた私達ですが、
在宅では落ち着いてお話を伺うことが出来ます。

これは在宅の特徴の1つで、
ゆっくり座ってお話を聞くことが
礼儀でもあるからです。  

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もし、自宅にお客様を家に招いて
そのお客様がずっと立ちっぱなしで
過ごしていたらどうでしょうか?
『どうぞ座ってください。』
と声かけすると思います。

病院では座る間も無く働いていた私達が
座ることを求めらるわけです。

また、ステーションでの記録中も
“ナースコールでトイレ介助に呼ばれる”
といったこともない為
落ち着いて記録をすることが出来ます。
これが結構助かったりします笑

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④多重課題が起こりにくい
先程もお話しした通り
訪問看護は1対1の看護です。

病院のように多数の患者さんから同時に対応を
求められることはありません。
もし多重課題になるとしたら、
利用者さんの体調が悪くケアに時間がかかり、
次の利用者さんへの時間が迫った場合に
初めて多重課題となります。

しかし、そういった場合も
状況を先輩へ電話相談するだけで
先輩が時間調整や訪問の代行をしてくれるので
焦る必要はありません。

ちなみに私はこの状況に陥ったことはほとんどなく、多重課題で他のスタッフさんにご迷惑をおかけしたことはありません😅

⑤資格を取れる
私は訪問看護ステーションの援助(全額負担)で
精神疾患を抱える利用さんへの看護介入を行える資格(精神科訪問看護基本療養費算定要件を満たすもの)を取得しました。

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本来であれば4、5万くらいかかるはずなので
とてもお得でした。

他にも、小児の研修なども援助を受けれると
聞いたことがあります。

このように、
職場によってはスキルアップにも繋がり
大きなメリットとなります。

現在、私は実際に資格を活かして
精神科の利用者さんとも向き合っています。

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5)訪問看護のデメリットについて

ここまで訪問看護のメリットを
お伝えしてきましたが、
もちろんデメリットもあります。

例えば、
私たちは自転車で訪問をしているので、
そもそも自転車に乗れない方は就職できない
可能性があります。

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また、同様に自動車で訪問をしているステーションでは運転免許がなければ厳しいでしょう。
(知り合いのステーションでは
訪看中に免停となり、
訪問が困難となった事例があります😅)

さらに、病院ではあまり関係なかった雨の日も
訪問看護では気になるようになります。
カッパや長靴を履いて訪問しなければならず、
結構手間がかかります。

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このように訪問看護におけるデメリットは
確かに存在します。
それも含めて知っておくと
今後役に立つと思いますので
記載していきますね!

・休日にオンコールを持つと緊急訪問に備える必要があり活動範囲が狭くなる
・雨の日に自転車を漕ぐのは確かに一手間かかる。そして、冷たい笑
・夏は暑く、冬は寒い。
・清潔感に乏しい家がある。
・急性期の看護から離れることになる。
・点滴やバルーン交換等の看護技術は病院と比べると実施回数が少ない。
・訪問看護は経過の長い看護となる為、病院と比べると経験できる症例は少ない。
・常に忙しい状況が好きな人から見たら暇かもしれない。
・結局人間関係はどこにでもある。合う合わないは会ってみないとわからない。

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私が思いついたのはこのくらいですね。
個人的に一番気になる点は、『点滴やバルーン交換、検査介助等の看護技術は病院と比べると実施回数が少ない。』というところです。
私は技術的な面での経験値も増やしていきたいという希望があるので、その点に関しては少し後ろめたい気持ちがあります。

ただ、それを補って余りあるメリットがあるので結果的に満足しています😊
自分が今後どう生きたいか、
看護師としてどのように成長していきたいか
を考えることが大切なのかも知れませんね☺️

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6)終わりに

ご愛読くださいましてありがとうございます。
このnoteが少しでも皆様のお力になれていたら
幸いです!  

現状では、まだまだ訪問看護についての情報は
不足してます。

それは、訪問看護を選択する看護師が
全体の2〜3%と少ないからです。

今後も訪問看護の情報が増えるよう少しづつ
更新していきます。
皆様の疑問に答えられるnoteであることを
願っています。

どうもありがとうございました。

※上記のnoteは個人情報の保護、会社内の規約を遵守するためどうしても詳しく書けけないところがあります。その他に気になることや公に聞けないような相談がある場合はTwitterのDMでご質問くださいますと幸いです。

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