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野球ファンはNPBでのピッチクロック導入をどう考えているか? アンケート結果発表

今年の1~2月にかけて、NPBのピッチクロック導入についてのアンケートを実施しました。
最終的に166名の方に回答していただきました、皆さん本当にありがとうございました。
このnoteでは、そのアンケートの結果発表をしていきたいと思います。

アンケート結果発表

今回アンケートを実施するにあたり、以下の4つのテーマ(知りたいこと)を持って質問を決めました。

  • NPBのピッチクロック導入 賛成と反対のどちらが多いのか

  • 年齢によって意見に差はあるのか

  • MLBファンはNPBでのピッチクロック導入に賛成なのか

  • 実際にピッチクロックが導入されたら、試合観戦数は増減するのか

これらのテーマについて、回答結果を振り返りながら一つずつ見ていきたいと思います。

ピッチクロック導入 賛成と反対のどちらが多いのか

まずは単純に賛成と反対のどちらが多いのか見てみましょう。

賛成派(賛成・やや賛成)が44%、反対派(反対・やや反対)が56%と、反対派がわずかに上回る結果となりました。

今回のアンケートではこのような結果となりましたが、X(旧Twitter)上で行われている同じようなアンケートを見てみると、賛成派が上回っているものもあり、現状のファンの意見はかなり拮抗しているように思われます。

年齢によって意見に差はあるのか

続いて、年齢によって賛成派・反対派の割合が変わるのかを見てみましょう。

10代は反対派が72.9%と賛成派を大きく上回りました。
20代・30代は五分五分となっており、40代以上は賛成派がわずかに上回っています
個人的には、若い世代のほうがピッチクロックのようなルール改正に対して柔軟な考えを持っているイメージでしたので、今回の結果は少し驚きでした。

では、なぜ上の年代のほうが賛成派が多いのかを考えると、試合時間が短いことに慣れているのでは?と推測します。
プロ野球の1試合平均試合時間が初めて3時間を超えたのは、今から約40年前の1983年のことで、それ以前は2時間台中盤から後半を推移していました。
そのころを知っている世代の方々は、今よりテンポのいい試合をすでに知っており、そこへの抵抗があまりないのではないでしょうか。

MLBファンはNPBでのピッチクロック導入に賛成なのか

3つ目は、すでにピッチクロックが導入されているMLBファンがNPBでのピッチクロック導入をどう見ているかです。

今回のアンケートでは2023年のMLB観戦試合数を聞きました。
その試合数によって以下の4つの層に分け、各層の回答結果を見ていきます。

  • 年間0試合・・・非ファン層

  • 年間1~5試合・・・ライト層

  • 年間6~20試合・・・ミドル層

  • 年間20~150試合・・・コア層

MLB観戦数が多くなるほど、賛成派が増えるという結果になりました。
非ファン層では29.3%だった賛成派がコア層では62.9%と、2倍以上になっています。
実際にピッチクロックを経験したMLBファンのほうがピッチクロックに肯定的であるといえそうです。

実際にピッチクロックが導入されたら、試合観戦数は増減するのか

4つ目は、実際にピッチクロックが導入されたら、試合観戦数は増減するのかを見ていきます。

そもそもピッチクロック等による試合時間短縮は、もっと野球を見てもらおうという目的で行われるルール改正ですので、ここがどう影響するかが一番重要とも言えます。

今回は球場球場以外(テレビ、ネット配信等)それぞれで、観戦数が増減するかアンケートを取りましたので、その結果を見てみましょう。

両方ともほとんどの方が「変わらないと思う」と回答しました。
一方で、「増えると思う」と回答した方も10%以上おり、「減ると思う」と回答した人数を上回る結果となりました。

なお、今回のアンケートでは2023年のNPB観戦試合数も調査したのですが、「球場での観戦試合数が『増えると思う』」と回答した17名のうち5名が、球場での観戦試合数0試合の方でした。
ピッチクロック導入によって、これまで球場に来ていなかった人が来るようになるならば、時短により新規ファンを増やすという目的は果たせそうな感じがします。

まとめ

以上が今回のアンケートの結果となります。
今回はこのような結果となりましたが、調査する媒体が変わったり回答者が増えれば、また結果は変わるかもしれません。

私の考えとしては、このようなアンケートをNPB運営に実施してほしいです。
MLBでは運営がファンに対して野球の魅力・退屈な点を調査するアンケートを実施し、その結果としてピッチクロックやベースサイズ拡大といったルール改正が行われました。
NPBも、ただ「MLBが導入したから」とピッチクロックを導入するのではなく、ファンが日本の野球に求めているものを知ったうえで、それを満たす改正を行ってほしいと思います。

最後になりますが、今回のアンケートではピッチクロックに賛成or反対の理由も回答していただきました。
そちらも一部紹介しようと思ったのですが、興味深い意見が多く、どれを抜粋するか悩みましたので、後日別のnoteとして全回答を紹介したいと思っています。
こちらもお楽しみに。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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