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着手主義という仕事のOS

まったくまとまってない状態で書き出してみる。

僕の仕事のOSは、ずっと「GTD」「タスクシュート」「マニャーナの法則」だったし、いまもそう。最近そこに、「着手主義」というのが加わっている感覚。着手主義でググってみると、それなりに使われている言葉のよう。

着手主義を僕なりに定義してみると、「終わらせなくていいから、まず手を付けてみる。どれくらいの手の付け方かというと、『ファイルを開く』くらいでよい。やる前はいろんなことが頭をグルグルして腰が重くなるけど、いったんやり始めると、『なにがわからないか』がわかったり、そもそも『実はわからないことなんてなかった』ということがわかる。結果、気が楽になる」だろうか。

いったん着手主義というフックが生まれると、関連するものが次々と目に入ってくる。

作業ログを書いていると「10分」が勝負という感じがしますね。いや「5分」でもいい。もしかしたら「1分」でもいいかも。何かの作業を「一日まったくしない」というのと「1分だけでもする」というのは天地ほどの違いがあります。《着手こそが進捗》と最近つくづく思うのです。

結木浩

一日5分ずつやるだけで十分。このことを実感すると本当に楽。1時間かかる作業を二週間放置するストレスよりも、毎日5分だけやるのを二週間続ける開放感、「進んでる感」を味わって欲しいマジで。

ひらめきメモ

何か案件が発生したとき、まずは瞬間的にできるインプットと、落書きレベルでもいいからアウトプットしておくと、進捗はわずかでも心理的にはかなり進んだ安心感があります。せっかちさんには心配性が多いと思われるので、はやめに安心を得ることは大切なのです。

早く着手することの効能として、いったん手をつけることで、与えられた残りの時間のなかでそのことが頭の片隅に常駐することになり、アイデアの着想に火がつきやすいというメリットがあります。

せっかち式仕事術

「1日1レッスン」から「毎日30分」にしてみたら……
なんということだ、めちゃくちゃ快適じゃないか!!

まず最初に、クラウド保存したはずのファイルが開けず、四苦八苦。
作業1に入る前にすでに10分費やしたが、まぁしょうがない。
わからないことがあれば調べればいいし、うまくいかなければやり直してもいい。
タスク管理ではそれらは「ムダ」「非効率」になるが、時間管理なら、マイペースに試行錯誤しても罪悪感や徒労感がない。

思ったより進まなくても、それはむずかしい作業だったということなので、気にしない。
むしろ「時間かかったけどちょっと進んだぞー!」という達成感すらある。
タスク管理だと、「時間かけたのに全然進んでない……」ってなってたのにね。

私が、タスク管理から時間管理に切り替えた理由

着手主義というのは、「チャットやメールは即レスしましょう」というのとは別物だと思っている。

「チャットやメールは即レスしましょう」というのは、「そうしないと相手に失礼だから」「レスの早い人は相手から仕事のできる人と思ってもらえるから」といったように、相手ありきの考え方だと思っている。それが悪いというわけじゃなくて、想定している視点の問題として。

一方、僕が着手主義というときは、相手は関係ない。とにかく、自分の心の安寧のため。上記の引用でもすべて、自分の心の安寧に言及している。

自分の心の安寧が、アウトプットの質につながる。即レスという「態度」ではなく、相手に届ける「アウトプットの質」に目を向ける。質の高いアウトプットを相手に届けることが、結果的に相手のためになる。ほら、一周回って相手のためになってる。成果主義って、そういうことだよね。リモートワークに順応できるかどうかの分水嶺だとも思う。

着手主義をやれるかどうかは、ツールの問題も大きいと思う。そのツールの思想がそもそも着手主義になじまないと、そのツールを使ってる限りは着手主義にならない。無理やり着手主義にできるかもしれないけど、「無理やり」と言ってる時点で心の安寧に反する。

僕の場合はScrapboxとアウトライナーが、着手主義を実現するために必要なツールだ。もしかしたら逆かも。この2つに出会ったから、「あ、着手主義っていう仕事の進め方があるんだ」と気づいたのかも。

Scrapboxとアウトライナーの説明は別の機会に譲るけれども、少しだけ。

僕はScrapboxを会社関係以外の自分用公開メモとして使っている。これは、「思いついたことを思いついたときに、思いついただけのレベルで書きなぐっておいて、またあとからなにか思いついたら書き足しておけばいい。もちろん、『書き終わる』ということはない」場所だと思って使っている。さきほどの3つ目の引用でいうところの《落書きレベルでもいいからアウトプットしておく》にあたる。

なお、アウトライナーについては、プライベートではWorkFlowy、会社ではクラウドサービスが使えないのでOneNote。OneNoteは厳密に言うとアウトライナーとしては片手落ちなんだけど、ここも着手主義。まず使ってみてる。そしたら実用上なんとかなってる。一方、WorkFlowyは完璧。

OneNoteはいま、ToDoリストと議事メモと作業メモと成果物が渾然一体と存在する場になってる。これだけ聞くと渾然一体というかただのカオスじゃないかと思われるかもしれないが、僕の中ではカオスではなく、「シームレスにつながっている」という見え方になっている。アウトライナーは面白い。

《まったくまとまってない状態で書き出してみる》ということで、着手主義的に着手主義について書いてみた。読んでくれる人という相手がどう思うかは置いといて、ひとつ書き上げられたという充実感は、間違いなく僕の心の安寧につながっている。

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