ユーフォニアム3・第十二回見た

感想を書くときはいつもネットの評価を一切見ない状態で書いているので、今回もそのようにする。
オーディションがあり、どちらが吹いているか見えない状態で、部員全員の挙手で決めるという展開になった。しかし最後の決定は意外な方法で行われた……。
この3期では麗奈が滝先生を信奉し、全国金を目指してドラムメジャーを務めており、また麗奈は愛嬌はあまりないけれど「特別」になるという描写をされている。
そのような経緯からすると、最後の麗奈の感情発露というのは(代替案が思いつかないほど優れた思いつきと言えるけれども)やはりちょっと唐突……という感じがしてしまった。
作品の展開で「唐突」という感じが起こるのは、キャラクターやストーリーを充分把握できていない(原因は作品そのものか、または視聴者にある)場合であることが多い。作者としては作品を一から十まで鑑賞してもらって、その前提で納得いく展開を進めるよう努めるものだが、惜しいことに、作者の意図とか、作品の全体をしっかり把握して鑑賞する人がそんなに多くないのも事実である。
要するに、本作で麗奈は継続して重要キャラの位置を務めたわけだけれど、麗奈の描写を少なくともこれまでの倍ぐらいしておけば、視聴者としても麗奈のイメージが変わり、今回の展開が深く心に染み入ることとなると思われる。
従って私の感想は「見事な展開であるが、3期全体の尺の取り方を工夫すればもっと感動を高められたのに残念」というものである。
最終回は、今回盛り上がった二人の関係の将来に夢を抱かせるようなものであればいいと思うが、原作は百合ものではないので……どうなるか分からない。
今回のオーディションの音を聴いた時は、2番目のほうが少し上手ではないか、と思ったのだが……よく分からない。


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