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ヒトとモノの彩り発見ライター、矢島真沙子です。プロフィール作成やヒトの魅力を言語化する文章作成のサポートをしています。

今日の彩りネタは、自分と身近な人の成長に必要な『自立』。自立と放置は一体なものだと気がついた、夏休みのできごとについて。
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放置…と聞くと、マイナスなイメージがつきものだ。
『放って置く』=目をかけない、手をかけない。あたかも何もしていない、怠惰という印象を受ける。

しかし、「放置」はかなり勇気が必要だ。特に家族の場合、目に入るとつい声をかけたり、手を出したりと、かまってしまうことが多い。相手のためを思って行うこともあれば、実は自分の都合もあったりする「かまう」行為。実はお互いの成長を妨げているのかもしれない。

放置=自立

高校生の娘は、夏休みに「弁当作り」という課題を与えられた。献立を考えて、材料を自分で調達し、自分で一から調理して、弁当箱につめて、写真を撮り、カロリー計算して、レポートにまとめる。もちろん後片づけも自分で行う。

それにしても、本当に口を出さないというのは苦行だ。危なっかしい包丁使い、無駄に水を入れすぎた鍋、冷蔵ものを放置して散らかりまくりのキッチン台…。
(ああ!もうちょっと〇〇した方が…)と言いたいのをグッとこらえてまかせるも、イライラ感が募ってくる。

ピーマンカット

(マヨネーズ、早く片付けて…)

ふだんは自分の聖地である台所を一式まかせるのは、何てストレスのたまることなのだろう!本当に弁当は完成するのだろうか?手を出したい手を出したい…。

いや、ダメだ。学校の目的は、キレイな完成品を作らせることではない。本人に考えさせて、自ら手をつくし、盛りつけさせてという『自立心を養わせる』ことが目的なはず。外野(親)が手を出すのは違反行為だ。

もりつけ

見ないようにする
そう、目に入るから気になるのだ。気になるから口をはさんでしまうと気がついたので、台所の戦場から背を向けた。テレビを観るなどして気をそらすこと1時間…。

(悪戦苦闘して完成した娘の作品)
わりと彩りいいじゃない。

かんせい

おにぎり(おかか醤油&練り梅)、レンチン時短から揚げ、青のりの卵焼き、ミニトマトとキュウリの和え物、キャベツの塩昆布あえ、ピーマンのナムル


闘いを終えた娘は「段取りが大変」「量の加減が難しい」「盛りつけはもっと頭を使う」と感想を述べた。
なるほど。放っておいても自分で発見したことはたくさんあったようだ。

放置=まかせること=お互いの自立


自分の聖地をあずけて、相手にゆだねるということは忍耐が必要だ。しかし、そこを乗りこえてこそ、お互いのためになる。相手に言われたからやる、手を出されたから従うことが習慣になっていると、自分で行ったという責任感、達成感、満足度がなかなか養われない。

適度に目をかけながらも、手はかけない放置が、お互いの自立につながってくるのだろう。


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