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【マンガの研究】時間を微分しろ。短い時間を長く描いたものが一番面白い。

「マンガ家は時間を微分する」

これは編集をしてもらっている佐渡島さんから聞いた言葉だ。
このことをアドバイスとしてもらったのだけれど、今まではなんのことかよくわからなかった。

それが、今日電話でしてくれた打ち合わせがすごくわかりやすかったので共有したいと思って、このnoteを描く。


微分の他にも、「時間を引き延ばす」とか「無意識のあるあるをみつけられるかどうか」ということも聞いた。余計にわからない。

それがどういうことか具体的にわかる例として、佐渡島さんはつのだふむさんの1Pマンガ例にを教えてくれた。

僕は、最近ふむさんが毎日更新してるこの1Pマンガが大好きで、毎日一人で「ククッ…」って笑ってしまう。マンガ仲間だということを抜きにして読んでも僕はふむさんの作風がとても好きだ。

その中の最近の3作をみてほしい、と佐渡島さんは言った。

この3作品だ。



どう感じただろうか。僕は絵をみるだけでニヤニヤしてきてしまう。


佐渡島さんは続けて言う。(以下:佐)

佐「マスクのやつが一番面白くなかった?」

やじま(以下:や)「ぼくも、あれめっちゃ好きです」

佐「これって、起きてる時間って、それぞれどのくらいの間に起きたことだとおもう?」

仮に、最初の作品から「マスク」「前歯」「歯医者」としよう。

や「マスクは…下手したら1分とかですかね」

佐「あとの二つはどうかな?」

や「前歯のは…5分とか10分くらいで、歯医者は2,30分ですかね」

佐「時間が短いのが一番面白くない?」

や「!」

たしかに、圧倒的に時間が短いマスクのものが面白い…
他の二つも僕は大好きだが、たしかに時間が短いマスクの方がホームラン!って感じで笑ってしまった。

佐「作家の才能は、あらすじみたいに出来事を並べるところにはなくて、こういう瞬間に気が付いて、切り取れるかどうかにあるんだよ」

や「はあ~…」

佐「そういう瞬間を描くために、その前後の状況を飛ばしたり、早送りしたりしてつなげていく。コマ間で時間をコントロールしたものがマンガなんだよ」

佐「ふつうにしてると無意識にすごして気が付いかないところ、そういうのをマンガで読むと『あるある』ってなって、それが面白く感じるんだよね」


な、なるほどなあ~…


佐「それでいうと、やじまくんのネームが雑だってこと、わかった?」

や「めっちゃわかりました…」




マンガ家は、時間を微分する。

この目線で、マンガを読んでみると、勉強になりそうだ。

=========【お知らせ】=========

上のマンガを描いたつのだふむさんと僕は、4月から一緒に連載が始まる仲間です!佐渡島さんは二人をみている編集者です。ぜひ、二人をフォローして連載を追いかけてください~!個人的にふむさんの毎日マンガは必見!
(ヘッダーのイラストはフムさんのキャラを僕が描いたファンアートです)

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3/7の日記

今朝はジャーム―ティーを飲み、さらに飲むヨーグルト、コーヒーと液体をたくさん飲む。
昼頃から、小学校の時の友達が進路に悩んでいるということで2駅となりの中華屋で会って話を聞く。ランチで話し終わらずスタバでコーヒーを買って2駅歩いて地元に戻る。

3時に家に戻り、ネームを考える。奥さんが仕事から帰宅して一緒に「あまちゃん」を観ながらえびせんべいを食べる。

さらに夜まで作業するが進まず。その後夜ご飯にラーメンを食べにいく。
帰って、ネームを考え、読書をして寝る。

サポートいただいたお気持ちは、すべて、マンガの材料になる『本』(まんがではなく本)とホラー映画につかわせていただいております。いつもありがとうございます!