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Yahoo!カーナビアプリの走行テスト「Dライブスルー」って?

走行テスト中に撮影した映像はアプリケーションの開発・機能検証のためにのみ使用しています。詳しくは以下をご参照ください。
Yahoo!カーナビカメラ搭載走行テストについて

こんにちは。
Yahoo!カーナビのデザイナー兼、テストドライバーのふがねです。

カーナビアプリは、地図を表示し、→ 目的地を検索し、→ 目的地までのルートを検索をし、→ 衛星利用測位システム(GPS)で端末の場所を捕捉しながら、→ 地図を移動に合わせて動かしながら、→ 音声を交えながらルートの案内をする… と、一連でさまざまな機能を持つ、高度な技術のかたまりです。それゆえにアプリのテストも、机上だけでなく実際に路上で走行して品質確認をする必要があります。今回は、品質が十分に保てているかを確認するために、私たちが普段行っている走行テストについてのお話を書こうと思います。

社内で行う走行テストでは、サービス運営メンバーが使えるレンタカーやカーシェアを契約し、走行車両を手軽に手配できるようにしています。それから、免許がない人、時間がないときでもさっと行って帰ってこれるので、バスやタクシーを利用してのテストも広くおこなっています。

カーナビアプリで行っている走行テスト

走行テストにもいろいろなものがありますが、大きく分けると次の3種類くらいになるかと思います。

1. リリース前走行テスト

アプリリリース前に、新規に追加した機能とその影響範囲が仕様通りに正しく動作するかを実際に走行して確認します。コースや走行時間は検証内容によってカスタマイズします。

2. Dライブスルーテスト

現状の仕様からの改善点がないかを抽出することを目的とし、ビデオ会議ツールで社内とつなぎ、車に乗っていないメンバーにも見てもらう走行テストです。
アプリはリリース後のものを使うことが多く、リリース済みのアプリでもっと改善できるポイントがないかを、ユーザー目線で見ていきます。カーナビサービスでも全員が普段から車を運転しているわけではないため、アプリに関わる誰もがユーザー目線でアプリを使える機会です。

ちなみに、なぜ「Dライブスルー」と頭文字がDになっているのか、みなさん気になりますよね…?
アプリ品質を高めるために一連の操作を通じて課題を発見することを「ウォークスルー」と呼ぶのですが、車の運転だから「『ドライブ』スルー」だよね、という話になり、ついでに中継で「ライブ」感も出していきたいという願いも込めて、サービス運営メンバー内では「D(ディー)ライブスルー」と呼ばれるようになりました。

3. 外部走行テスト

ほかには、テストを専門としている会社にも走行テストを依頼しています。定常のテスト項目も、直近リリースする予定のテストアプリの検証も行っています。

いざ、「Dライブスルー」

前置きが長くなりましたが、ここからはある日に行ったDライブスルーの様子をお伝えします。このときはいつものようにカーシェアを利用し、ふがねはドライバーとして参加しました。他に2名、カメラ担当と中継担当の方が同乗します。

走行前

除菌シートで感染対策もしっかりと。できるだけ換気もします。
前方にカーナビとカメラのセッティングを完了。
続々とビデオ会議ツールの中継に人が集まってきます。

走行時間および中継は1時間ほどで計画しました。
オフィスのある赤坂見附周辺から天王州アイル周辺を走って会社に戻る周回コースです。

走行開始

後ろから、全体も映します。

今回は以下のような確認をしました。

オービス(速度違反取り締まり装置)設置箇所

  • 発話のタイミングは問題ないか
    →問題なく発話されました

トンネル内

  • 夜用地図に切り替わるタイミングは問題ないか

  • 自律走行(GPSが受信できない環境で自車位置を追従させること)ができているか

  • ガイドパネル(画面上部の次の通過点の案内)は更新されているか
    →ここでは、Android版でガイドパネルが更新されない事象が見つかりました。※この不具合は記事掲載時点では修正済みです

高速道路と一般道路の並走区間

高架上は首都高
  • 一般道と高速道路の切り替えボタンが正しく出ているか

  • ボタンを押したときの挙動も問題ないか
    →問題なし

複雑な交差点

  • 赤坂見附交差点:上に高架のある見通しの悪い五差路
    →ここではレーン情報がないので分岐イラストが出てほしいという意見が出ました。 ※記事掲載時点では一般道交差点での分岐イラストが出るようになっています。

走行後

ドライブ記録

停車後結果を確認。むむ…今回はスコアはあまりよろしくなかったようです。
  • 走行した結果が正しく反映されているか

  • 得点に妥当性はあるか

中継を見ている他のメンバーからは、逐次チャットツールやビデオ会議ツールで気づいたことや改善していきたい点のコメントがありました。

このように、さまざまな走行テストを設けていますが、まだ足りているとはいえない状況ですし、100%バグや改善点が見つけられるわけではありません。走行テストは、都内ほか主要都市での実施がほとんどなため、それ以外の土地で走った場合やその他の条件で出るバグが再現できないこともあります。
しかしながら、効果的な走行テストを数多くこなせるように、今後も工夫していきたいと思います。

最後に

走行テストやDライブスルーでは、カメラでサービス運営メンバーに向けて中継をしたり録画をする可能性から、こんなマグネットシートを車体に貼り付けて、周囲に実施告知をしています。

街中でもし、このステッカーを見かけたら、こっそり応援してくださいね。

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Yahoo!カーナビは、より安全な運転に貢献できるサービスを目指して機能を改善してまいります。

この機会にぜひYahoo!カーナビをお試しいただき、ご意見・ご感想を下記のリンクよりお寄せください。
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・記事の内容は公開時点での情報です。最新状況とは異なる場合がありますのでご了承ください。
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