【68】お嬢様は、今日も戦ってます~武闘派ですから狙った獲物は逃がしません~
68 第二章③ 愛しあう二人はラブシーンの時と場所を選ばず
「どういうことだ? チカ、まさか、国の為に自分を犠牲にして、政略結婚を受け入れるつもりか? 」
ライガが怒気を含んだ声で、私の両肩を大きく揺らす。
(こんなに私に対して殺気だったライガははじめてよね。ちょっと怖いし、肩が痛い……。だけど、これだけは言っておかなくっちゃ)
「正直、権力を盾に無理やりどこの誰とも知らない輩と結婚させられるとかゾッとするし、そんな勝手がまかり通るこの世界の常識がそもそもおかしいし