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個人的に気になったニュース10選[03/28〜04/03]

❶EV充電器、足踏み

 EV車の充電インフラ整備が停滞している。充電器の設置場所は給油所数の6割まで増えたが、空白地も残る。一般の利用者が使える充電拠点は、SAや商業施設など約1万8千カ所。充電器の数は3万基近い。ただEVの普及にはまだ力不足だ。
 ガソリンを入れる作業自体が数十秒で終わるガソリン車とEV車の最大の違いがこれ。ステーションがいくら増えても、EV車の流通が一般的になってきたら解決しないよね。ステーションでは、充電をするのではなくて、「すでに充電されたバッテリーと交換できるステーション」にしたらいいのでは、と思ったけど素人考えだろうか?

❷中国、イランと25カ年協定

 中国とイランは経済や安全保障を巡る25年間の協定を締結。貿易や人権、核合意などを巡り米国と対立する両国の思惑が一致した。協定の詳細は明らかになっていないが、地元メディアなどによると中国がエネルギー分野のほか鉄道、高速通信規格5G整備などに投資し、イランが原油やガスを低価格で提供する。中国が計4000億ドル(約44兆円)をイランに投資し、うち2800億ドルをエネルギー部門、1200億ドルを輸送、通信、製造部門に投じるとの報道もある。
 イランと米国が反発し合っている以上、当然そういう展開になりますよね。世界の分断は、思ったよりもシンプルに、米国・中国の構図をとりつつあるのかもしれません。

❸宣言解除「早すぎ」52%

 日本経済新聞社とテレビ東京は26~28日に世論調査を実施したところ、菅義偉内閣の支持率は2月の前回調査から横ばいの45%だった。政府が新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言を21日で全面解除したことに52%が「早すぎた」と答えた。不支持の理由で首位は「指導力がない」の45%で、2位は「政府や党の運営の仕方が悪い」の34%だった。支持する理由は「人柄が信頼できる」や「自民党中心の内閣だから」が多かった。
 まあ、結局、緊急事態の次の措置はとられましたけどね。指導力がないのが不支持の理由ですが、国民は有事には独裁者を求めるんでしょうね。

❹ミャンマー情勢泥沼に デモの死者計400人超

 日本や米国など12カ国の参謀総長ら軍トップは28日、クーデターを起こしたミャンマー国軍に対して「非武装の市民に軍事力を行使したことを非難する」との共同声明を発表。ミャンマーでは、抗議デモ参加者への治安部隊の銃撃などにより、現地メディアによると、1日の死者数としては過去最悪の114人が死亡した。
 全く出口の見えないミャンマー情勢。ニュースを追ってはいますが、いまだに変化のきざしはなし。

❺北京五輪ボイコットは起きるのか

 22年に開催予定の冬季オリンピックの開催地が北京になったとき、人権問題を理由にIOCの決定に非難する声が一部であがった。中国は開催地決定のタイイングにあわせて国内の活動家を一斉に検挙していた。しかし、北京オリンピックの開催決定から2年で、中国は政治的な理由からウィグル族を100万人以上収容する施設を作った。こんな中、22年開催予定の北京冬季オリンピックでボイコットは起きるのだろうか?
 人権問題が起きていることは確かで、それは非難すべきことだと思うのだけれど、オリンピックで人権侵害云々を言う活動家も、それはそれでどうなんでしょう。その結果、割を食うのが選手、ということにならなければいいですが。

❻スシロー、緊急事態でも増収

 スシローが、コロナ禍においても過去最高の成長を続けている。21年9月期は過去最高の純利益を見込む。既存店の売り上げが半分以下となったワタミやきちりホールディングスとは対照的だ。もともと人手不足に対応するために行っていたAIによる皿カウントなどの自動化設備が、コロナでもプラスに働いた。
 外食全体のパイはコロナによって減りつつも、それでもシェアの取り合いということなのかも。勝者だけの分析では見えてこないものもあるのでは、と思いますね。うちは、「はま寿司」によく行ってますけど。

❼富士フイルム古森氏退任 医療で「第二の創業」めど

 富士フィルムホールディングスは、古森重隆会長が6月に退任することを発表。デジタルカメラによってフィルム市場がほぼ消滅するなか、医療関連への事業転換を成し遂げ、会社をさらに成長させた立役者だった。「会社が強くなり、やるべきことが終わった」というのが退任の理由。
 昔は誰でも使っていたけれど、いまでは誰も使っていないもの、「フィルム」。その変化をいち早く察知して、会社を縮小させるのではなくて、見事に事業転換を成し遂げた手腕は、もはや伝説ですね。

❽無人店 アマゾンに続け 感染防止、生産性も改善

 世界のスタートアップが「無人店」の開発でしのぎを削っている。商品をつかんでスマホでタッチし、そのまま店を出る、というモデルもあれば、天井からAIが何を買ったか自動で察知し、スマホにレシートと決済情報がくるというパターンも。
 まだ社会実験段階の「無人コンビニ」。いったん普及してしまえばこれほど自然なものはない、と思えるようになるのかも。店員をゼロにするかどうかはさておき、レジ打ちに店員を手を介す必要性って、本来ないからね。

❾スエズ座礁、賠償責任「船主に」

 台湾の長栄海運(エバーグリーン)は、スエズ運河でのコンテナ船座礁に対し、賠償責任はなく、船主の正栄汽船(愛媛県今治市)にあるとコメントした。賠償額はまだ確定していないものの、1000億円以上の規模になると見られている。
 世間一般の認識では「一見落着」したコンテナ座礁も、当事者のあいだでは「これから」なんでしょうな。こういうのって、一見すると約款や契約でガチガチになっているようで、論争が続いていくもの。額が巨額なだけに、どうなるのか、まだわかりません。

➓中国企業封じ込め、逆効果

 欧米の通信機器メーカーは2000年のはじめごろ、中国のファーウェイを軽んじるようなところがあったが、現在では、ファーウェイの影響力をおさこむのに必死になっている。欧米企業は、中国市場へアクセスする代償として、技術的な優位性を自ら手放してしまった。
 戦後の日本が加工貿易で成長したように、「生産拠点」をもった国が、結果として技術を身につけ、国力をつける、ということなのかもしれない。もちろん、人件費の安さなど価格競争力がある、ということはあるのだけれど、安易に移転をすすめたツケが返ってきているのかな、と。

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