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個人的に気になったニュース10選[03/07〜03/13]

❶株や住宅価格 警戒水準

 コロナ禍を受けて各国政府は財政出動や金融緩和を続けているが、実体経済が遅れ、マネーが投機に動いている。子ども用のフェラーリのレプリカが1500万円など、オークションでは通常ではありえないほどの価格になっている。また、ブロックチェーンなどの裏付けのあるドット絵などのデジタルアートが高騰するなど、新たな市場を生んでいる。
 実生活にあまり必要のないアートなどが高騰すると、投機的な動きが高まっている証拠なのかもしれない。コロナでのバラ撒きがこうした投機にまわっていると思うと、なんだかいびつですね。

❷東日本大震災10年(下) 記録と記憶、世界の教訓に

 米ハーバード大学ライシャワー日本研究所は、震災の記録を後世に残すための手段として「日本災害DIGITALアーカイブ(JDA)」を立ち上げた。JDAプロジェクトは利用者に他の様々なプロジェクトの存在を知らせ、それを通じて3.11の悲劇を理解し長く将来に伝えることを目的としている。
 平時では考えもつかないようなことが、緊急時には起こる、ということを知らしめたのが震災だと思う。「ここまで津波がきた」という「記録」があっても、記憶は風化し、やがてまたそこに人は住み始めるだろう。それを防ぐための仕組みは重要だと思う。

❸日本は変われたか 大震災10年(1)地域再生、ばらまきの限界

 東日本大震災を受け、「壊れたらただちに元に戻す」という長年の経験からインフラの復旧に乗り出したが、人口減を勘案していなかったせいで、過剰なものができてしまった。速やかに暮らしやすい環境を整えてほしい被災者のニーズとはズレが生じていた。
人口減の社会にどう対応していくかが大事、というのはまさにその通りだと思う。少子高齢化は避けられないし、増やしたからどうなる、というものでもない。震災はひとつの契機だけれど、問題を本質を捉える機会にはなったのでは、と思う。

❹コロナは科学が救う 政治はどうか

「サピエンス全史」などの著書で知られるユヴァル・ノア・ハラリ氏。コロナ禍の一年を総括し、過去のパンデミックと比較すると、科学とインターネットの力によって対応することが可能な時代になったが、収集したデータの扱いや、国際的な監視システムの構築が必要だと訴える。
 新型コロナウィルスによる被害が失政という「人災」と断ずるのはなかなかすごい。ペストやスペイン風邪などの過去のパンデミックと比較して、どのような施策がうまくいって、失敗したのかを、あらためて定期的に精査する必要があると思う。

❺海外航空 1便100人まで 

 国土交通省は日本に就航する国際線について、航空会社ごとに一週間あたり3400人まで、1便あたり100人まで制限するよう要請した。最近は1便300人程度、一日あたり3000人程度まで緩和されていたのが、再び引き締める方針。ANAは8日から21日まで、日本着の全ての国際線で新規予約の受付を停止した。
 1便あたり100人ということは、だいたい1便あたり3分の1ぐらいか。それよりも、一週間あたり3400人まで、というほうが厳しそう。

❻株高導く「失敗上等」

 企業の中期計画が続々と出てきており、その内容によって各社の株高が大きく変動している。コロナで大きく情勢が変動する中、過去の延長線の計画を打ち出すだけの企業は、株主からの信頼を得られない結果となった。
 2019年、「来年の計画」として打ち出した2020年度計画は、どの企業もことごとく読みが外れたと思うのだけれど、あらゆる要素が複雑に入り乱れる現代社会においては、どれだけ素早く方針を転換できるか、その俊敏性が問われているのかもしれない。

❼丸井、売らない店に変身 D2Cブランドと協業

 丸井アネックスにあるワコムの直営店は、ショールームに徹し、商品そのものは一切売らない。店員は書き心地や感想などをデータ化し、その後の商品開発に生かす。
 一部こうした店舗が既にはじまっていることは知っていたが、やはり将来的にはこれが主流になる、と思う。自分も、やっぱり買い物はネット中心になっているので、店舗に行くとしたら、「すぐに手に入れたいものがある」ときか、「実際にものを見てみたい」ときに限られるので。

❽EVで塗り替わる勢力図

 EV市場では米テスラが首位を独走しているが、米中では多くの新興メーカーが誕生している。上位10社に日本勢の姿はない。EVの構造は、従来のガソリン車より簡素になり、多くの部品が入れ替わる。CASE(つながる、自動運転、シェアリング、電動化)周辺技術には人工知能(AI)など最新のIT(情報技術)も不可欠だ。
 連日報道されるこうした新興EV企業に関して、名前すら聞いたことがない会社も多くいるのが恐ろしい。日本は大手自動車メーカーが参入している分野ではあるけれど、ガソリン車と競合する分野であるだけに、「何もない」新興の会社と比較するとスピード感では劣りそうですね。

❾中国、バングラでの石炭火力投資を撤回

 中国は、バングラデシュの石炭火力発電関連事業に投資しない旨を報じた。中国は「一帯一路」と呼ばれる広域経済圏構想でバングラデシュを重要視していたが、環境への配慮を理由に事業を見直すのは異例とされる。
 バングラデシュでは依然として石炭火力発電に依存している。現段階では再生可能エネルギーへの投資の声は聞かないし、原子力発電などが使えるだけの状態ではないと思う。中国勢だけではなく、日本の火力発電に対しては消極的だし、国家の発展に関わる重大な事態だと思う。

➓中国初 完全無人タクシー オートX試験走行に乗車

 中国の自動運転車・オートXが、深センで一般向けに自動タクシーの運用を開始。運行地域はまだ深センの繁華街以外の区画に限定されているが、今後拡大していく見込み。現在、各地方政府が独自に許可を出しているが、法整備も進める必要がある。
 事故時の責任の所在など、まだかなりざっくりした部分が目立つけれど、この「緩さ」で実用化ができてしまうというのが中国の強みだと思う。このサービスで収集できたデータで、さらに大きくリードしそうな感じ。

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