相手の言葉で話せば、心に届く
「お客様が持っている言葉」「イメージできて、感情が動く言葉」
その言葉を見つけなければ、伝わらないと感じました。
「トーンアップして見える」とか、
「元気そうに見える」とか。
その言葉自体を知っていたとしても、講師とお客様とで定義が異なり、具体的なイメージができなければ、意味不明の呪文になります。
「この先生、得意げに話しているなー」
という感じで、頭に入ってきません。
では、どうしたらお客様に伝わるか?
お客様に聞けばいい
ドレープを当てて顔色が変わるのは、誰にでもわかります。
それが、「どんな変化で」「良いのか悪いのか」がわからない。ですが
「どう感じるか」
はわかります。言葉にできます。
「良いか悪いか?」は、答えを出そうとすることで、困ります。
正解なんてないですし、同じ人でも、日や体調によって見え方は変わりますし。
だから、「どう感じますか?」と聞いてみる。
例えば、イエベのピンクを当てたとします。そこで、
「黄色が足されましたが、どう感じますか?」と聞いてみる。
決して先に
「元気に見えますね」とか、「黄ぐすみしますね」とか、
カラーリストの言葉を押し付けない。
お客様が
「なんだか、健康そうになりました」
と言えば、カラー診断でその言葉を使うのがベターです。
だって、お客様がイメージできて、伝わる言葉ですので。
ブルベのピンクを当てた時に
「白っぽくなって、いい感じです」
とお客様が言ったとします。ブルベが似合わない方だった場合、
「この人は白くなることが良いという価値観だから、顔色が悪いとか、病気っぽく見えるとか、ネガティブなワードで言わないように、気をつけよう」
と、心の中で準備できます。
事前に、パーソナルカラーを聞くことも大事
カラー診断を受けにくる人は、事前にネット等で自己診断したり、イベントや他のサロンで、カラー診断を受けた状態です。
答え合わせをしたくて、納得したくて、1~2万円払って移動し、時間を費やしてくれるわけです。
後者の場合、診断結果に納得できないから、セカンドオピニオンを求めていることが多いです。言ってもらいたい、好ましいと思っているシーズンがあったりします。
問題が起きる、お客様が納得せず、カラーリストも診断後にモヤモヤを引きずるのは、お客様の「言ってもらいたいシーズン」と「カラーリストが出すシーズン」が異なる場合です。
例えば、他の先生に「ウインター」と言われた場合。
診断してみたら、結果が「オータム」。お客様はオータムが好きじゃなくて、自分は「サマーになりたい」と思っていたら
「なんで2万も払って、好きじゃない色が似合うって、言われなきゃいけないんだ….しかも、前の先生と結果が違うし!」
と、感じることが多いでしょう。
お客様が思い込んで作っている世界観や、前の先生の結果を覆すのは、相当な知識と経験、言語能力と身振り手振りの表現力、そのトータルで生まれる「カリスマ性」みたいなものが必要だと感じます。
正直、スクール卒業したてで、覆せる人なんて、ほとんどいないと思います。
ですが、最初にお客様に聞いてしまえば、
超ハードモードのゲーム設定が、初心者でも対応可能な「ノーマルモード」の設定になると思うのです。
「どこかでカラー診断を受けたことはありますか?」
「結果はどのシーズンでしたか?」
「その結果に、ご納得していますか?それとも疑問を持つことはありますか?」
このように、最初に聞いてしまえば、
「この人は、ウインターの診断結果に納得してなくて、サマーという答えを求めているんだな」
ということがわかります。
そうすると、
診断時に使ってはいけない言葉
否定してはいけないポイント
伝えたいこと
など、お客様のなりたい!に寄り添うためのアイテムを、最初からいくつも持った状態で、カラー診断を始めることができます。
不安感が少ないと、始められる。動き出せる。
このように、最初からゲームを有利に進められるアイテムが手元にあれば、不安が減って、お互いに楽しく時間を過ごせると思います。
不安を減らすアイテムは
知識や経験(実績)
使いやすいドレープやプロ雰囲気を演出するツール
お客様についての情報
この中で1番大切なのは3だと思います。
だから傾聴が重要なのだと感じます。
スクールで教わった、先生が慣れでよく使う言葉や、自分が言いたいセリフを押し付けようとする。カッコよく言おうとする。
そこに意識が向くと、迷いや不安は減りにくいと思います。
つまり、なかなか進めない。
答えはお客様の中にあって、それを引き出すこと集中する。
自分が絶対的な答えを出すとか、カッコよく思われたいとか、先生っぽく尊敬されたいとか、そういうことから離れると、心が楽になれて、お客様との対話が楽しくて深いものになるのではないかなと思います。
当社でも、勉強会や講座を行っています。
楽しむことや、無理せずに続けられることに、フォーカスしています。
教材とその使い方だけでなく、様々な考え方や他のカラーリストの実例などを伝えることで、カラーを仕事に、楽しむ人を増やしたいなと思っています。
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