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色は自由で、楽しい

データだけだと、質量がなくて有り難みが無く、すぐに忘れてしまうのを実感しました。PDFファイルや画像データを貰っても、あまり見ません。カラー診断を受けたお客様もそうだと思います。

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リアルな小冊子や本だと読みます。ペラペラとめくるだけの場合も多々ありますが、手にとってめくるという身体性を伴う行動は、狩猟採集時代からほとんど変わっていない脳としては、なにか獲物を捕まえたとなって、ドーパミンの報酬を貰えるのでしょう。
興味関心を持てる度合いが違います。

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日本ハムでは財団を作って、アレルギーの子を持つ親や学校などに、無料で本や冊子を配っています。
応募して当たったので読みましたが、すごく良いです。

ネットでデータを見るのとは、体験価値が全く違うのです。
レシピ集は秀逸で、すごくワクワクしました。
クラシルやクックパッドは便利ですが、便利ではまあり感動できず、心に残りません。忘れてしまいます。

一見過剰なほどで、手がかかっていて、「これに、どれだけ時間を使ったんだ?」と感じることができれば、つまりは、作り手の時間という命を、身体性を伴う活動を通じて体感できれば、記憶に残ります。
人類が、時間という概念を手に入れたから、時間と生死を結びつけてしまうのかもしれません。

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最近、知恩院に行って、寺の大きさと荘厳さに打ち震えました。
多くの人を救ったからこそ、残したい人が多いので、大きな建物が立つ。
バチカンやヨーロッパの教会も圧巻ですよね。
それらの建築には、作り手である信者の膨大な時間、その積み重ねである歴史を背景に感じるから、驚いて心に残ります。

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カラーの仕事は、色を触媒として、様々な角度から人を救う仕事です。

救われた人の数が多いから、日本に入ってきて40年以上経ったいまでも、進化(アメリカメソッドの魔改造?)しながら残っているのだと思います。

この40年以上の歴史は、アドバイスという形や質量のないものだけでは成り立たなかったと思っています。
カラフルなドレープという、質量があって身体性を伴う使い方をする道具があったからこそ、人の心に届いて救いが生まれたのだと、教材屋の私は思うのです。

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今、海外から、ドレープや色見本の注文がかなり増えていて、日本で進化したカラーのメソッドが、海外に広まっているのを実感します。

日本の得意パターンですね。
中国やアメリカなどの諸外国のものを取り込んで、自分たちの文化と融合・改造し、輸出して広まる。

パーソナルカラーや日本の色の文化が、海外の人に受け入れられているのは、嬉しい限りです。誇りに思います。

そんな今だからこそ、作りたいものがあって、作っています。
それが、グラデーションシリーズです。

色に境界も国境もありません。
楽しくて自由です。

だから、知識なんてなくても、どんな色の見え方をしていたとしても、誰もが自由に使えて、色で救われる。
そんなツールを目指しています。

今までの問題点として、カラーコンサルタントがドレープを使って、お客様は受け身で身体性を発揮できませんでした。

このグラデーションシリーズは、お客様がコンサルタントからもらったり買ったりして、お客様自身が色の伝道師になることができるツールにします。

そうなれば、もっともっと、色の魅力のおすそ分けが、広がると思うのです。

もちろん、日本のアイデンティティに誇りを持っているので、裏テーマや資料として、日本の四季や伝統色、重ねの色目や折り紙といった要素も盛り込んでいきます。

ネット・SNSやショート動画などの、強い刺激だらけのこの世の中で、この自由なカラーツールが、使った人の心に安らぎや穏やかさを生み出してくれればいいなと、祈りを込めて作っています。

#ニッポンハム食の未来財団