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Albträume löschen~あなたの悪夢、消し去ります~
「君の名前、よければ教えてくれないかな?」
彼女がお粥を平らげたとき、凌賀は彼女に問いただした。彼女は、もう何も入っていない器を見下ろし答えた。
「……名前はない、気づいたらあそこに居た」
凌賀と彼女の間で数秒の沈黙が続いた。すると、凌賀は何かを閃いたようにこう言った。
「じゃあ、『奈乃』はどう?」
彼女は何の事か分からなかった。
「君の名前、君って呼ぶのも何だかなぁってなっちゃうから。どう?」
彼女は目を輝かせて喜び、確認するように、
「奈乃……奈乃……」と新しくつけてもらった名前を繰り返した。
「そう、奈乃。今日から君は奈乃だよ」
「ありがとう! 凌賀さん!」
彼女は今までにないような素晴らしい笑みを浮かべてお礼を言った。
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