半分は治療、もう半分は読書
歯医者の会計待ち。
ポジティブな気分であった試しがない。頭の中を後悔の念がぐねぐねし続ける。治療の痛みから開放された安堵も多少はあるがすぐに失せる。それと治療費への不安も少々。
終わってみなければ費用が分からない。これもどうなのか。とも思ったが、逐次「ここ削ると◯◯円だけど?」なんて確認されても困る。◯◯円コースやら松竹梅やらがあっても同様か。
この日は珍しく時計を見た。11:17であった。待つ。5~10分くらいは待たされる。まぁ、そんなもんだろう。15分を過ぎた。まぁ、よかろう。文庫本に戻る。ファインマンがべらべら喋る。気がつけば30分経っている。
3分間待ってやる。実際には50秒ほどだそうだ。40秒で支度を終えたパズーに50秒も与えてしまったのがムスカの敗因との解釈あり。なるほど。
ではなくて。とりあえず3分待ったがなにごとも起きない。仕方がないので受付のベルを鳴らす。人件費削減なのだろう。受付も会計も無人なのである。座って呼ばれるのを待つのである。
歯科助手(歯科医療行為は不可)はおらず、歯科衛生士(国家資格)か歯科医師しかいないと思われる。たまに歯科医師が出てくることもある。
歯科衛生士さんが出てきた。ウェブサイトのスタッフ紹介で見た顔だ。たぶん。マスクをしているとちょっと難しい。説明する。少々お待ちください。数分ドタバタ。もう少々お待ち下さい。ドタバタ。
今日は、お会計、無しです。
は?
てなもんだ。どういう仕組みかは知らないがそういうことらしい。必要のない会計のために40分くらい失ったってことか。まぁ、あれだ。座り心地の良いソファで本を読めたのは良かったか。これでときおり聞こえてくる治療の音がなければね。まぁ、これは仕方ないか。
呼ばれるまでに約10分。
治療が約50分。
会計待ちで約40分。
ちょうど半分か。