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神様のカルテ2 夏川草介 小学館文庫

オーディブルにて。
スピノザ、同シリーズの1と読み進めて面白かったので2も。
さまざまな人間模様がメインのようでありながら、専門的な、医師ならではの業界の様子や病気のこと、治療のこと、そこにある数々の問題提起などがちりばめられた一冊。
優れた頭脳や知識のある専門職である医師や看護師に強いられている、とんでもないブラックな労働環境も、普段、患者の立場しか知らない身にはとても新鮮。
命を預かる人達の日常がこんな非人間的なものであってはならないと切に思う。
医師だって人間なのに。

このことは、他の職業にだって、当然にあてはまる。
誰もが、いつも、この登場人物のように頑張れるわけじゃない、そんなはずがない。
そうは思いつつも、小説ならではであろう楽しさやユーモア、スーパーマンのような体力と技術は小気味良くて、ついつい手が止まらなくなる一冊だった。

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