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ことば

「止まない雨はない」とか「明けない夜はない」とか、
そういう言葉が嫌い。

何故だろうと、ずっと思っていたけれど、
ようやく、こういうことかと思うものが見つかった。

「人がつらい時に、うまいこと言った気になっているんじゃねぇ!」ってことかな。

これを言う時って、相手がある程度の長期間が予想される苦しみにぶつかっている時に励まそうとしている場面よね。
先が見えないからこそのつらさ、の場面よね。長期戦。しんどいわよね。
そんな時に、こんなこと言われたら、所詮他人事だからそう言えるのよねっていう心境かな。
「うるせー!」って返したくなっちゃうかな。

止むまでずーっと雨に打たれるのよ、こっちは。わかるか?!
雨に打たれながら、傘がある人間に「待っていればいつかは止むよ」って言われてもな。

もちろん、もっと素直にこの言葉を受け取れる人もたくさんいる。
そこまでの流れのなかで、受け取れる時もある。
でも、鬱の時に「がんばれ」は禁句、と同じ温度感というか。
デリケートなところに、対岸の火事感で言われてもなぁ・・・と。


単に、嫌いな上司が、この言葉を頻繁に使うからかもしれない。

他人から不幸な話を電話で相談されてきて、神妙な顔をしながらこれを言って心から同情するかのごとくに大げさに慰めていて・・・

それで。
電話を切った直後に、その場にいた人たちみんなにその内容を大声ではしゃぐように晒しまくっていたのが、腹立たしくて、「あ。こういうことか。」と。
慰める自分に酔っていただけじゃん、と。

もちろん、本気でなんとか相手を励まそうとしていることもありますよね。
でも、どう思ってくれていようと、私はこの言葉を言われると、逆に突き放された気持ちになります。余計に寂しくなります。悲しくなります。

そういう人もいる、って話でした。