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私とリンボーダンスを!

12月に入るとあちこちで「今年ももう終わるね」という言葉が散見される。
私も去年までは毎年「終わっちゃーう、やばぁーい」等と散々言ってきた。
今年の私はこう思った。「飽きた」と。
1年が終わり、また1年が始まる、気付けば何も成し遂げていない気がする、年だけとっている、やばい。
年寄ぶって溜息をつきながら、そう口にするのが単純に飽きた。
良いとか悪いとかじゃない。自分がやばいことなんてとっくに知っている。違う感情や言葉はないのか。365日やばいくせに、年の瀬だけそう思うのも違和感がある。
年末独特に漂う街の空気を無視して平然とするのも無理。
それなら、どうするか。
「ウェルカム、新年!」とリンボーダンスを踊りながら迎えることにした。10代くらいのテンションで。
思えば、かつてはそうだった。よく分からずにはしゃいでいた頃が、私達にはあったはずだ。それを30代でぶり返しても良かろう。明るいものは飽きることがない。下向きな感情は衰えを引っ張ってくる。
受け入れて穏やかに浮かぶことは必要だが衰退は許さない。
リンボーダンスは常日頃踊っているので(例えばリビングから洗面所へ移動している最中とか)慣れている。任せてもらって心配ない。

「1年が終わる」と意識した時は、踊る事にした。今のところ付き合ってくれる人はいなさそうなので、ソロダンスになるだろう。
夫は頼めば踊ってくれそうだが、毎日私の絶叫ソングで起こされているので、リンボーダンスまで付き合わせるのは気の毒だ。私との結婚生活を見直そうと思わせてしまう引き金になるかもしれない。そんな馬鹿な話はない。

同じように毎年の脱力感に飽きた人は、私と踊ってほしい。
実際に顔を合わせることがないとしても、隣には腰を痛めながら踊り狂う私が見えてくるだろう。

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