【エンタメ日記】『翔んで埼玉2』『首』『OUT』『聖遺物の神秘』2023/11/21~11/23

2023/11/21(火)

【Netflix/ドキュメンタリー】『聖遺物の神秘』

最近、仕事から帰宅するとNetflixのドキュメンタリーを見るようになっている。物語を摂取できるコンディションになれないほどクタクタなので、なんかちょうどいいのである。Netflixの登場によってドキュメンタリーが復権したという話をどこかで聞いたが、あながち間違いではないのだろう。
『聖遺物の神秘』は、各国で崇められている様々なカトリックの聖遺物を取り上げたレポートなのだが、特段面白いわけでもない。まあでも、世界中にある「キリストが張り付けられた十字架の木片」を全部集めたらログハウスくらいの量になるとか、キリストがまとっていたという聖骸布を科学的に調べたら時代が全然違ったとか、たまに笑える部分がある。寝る前にぼんやりと見るにはちょうどいい。

2023/11/23(木・祝)

【邦画新作】『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』徳永友一監督

TOHOシネマズ池袋で鑑賞。一応、埼玉の植民地こと池袋まで来たが、特にウケていたわけでもなかった。まあ、本作のメインは関西だし。

長文のレビューをブログにUPしました。


【邦画新作】『首』北野武監督

池袋HUMAXシネマズで鑑賞。HUMAXの予告でかかる映画、まったく知らないけど絶妙に観たくなる作品ばかりで、やっぱり侮れない映画館。
もう随分前から、テレビに出ている時のビートたけしは、目も当てられないほど悲惨な状態であり、若手芸人のネタへのコメントなんて的外れもいいところだし。ただ、節々の発言から察するに、たけしは自分が醜態を晒しているのを自覚している。今のたけしは、かつて天下をとった者が落ちぶれていく様をそのまま見せるリアルショーをしているのではないだろうか。それは、最近の離婚再婚や事務所問題からも見てとれる。
そして、映画監督・北野武としても、同様のことをしている可能性がある。映画『首』は一流の役者陣を揃えているため、それだけで格が上がっているが、その中でひとり浮いているのが他ならぬ北野武だからである。通常、役者監督は本人の演出が上手いのが当然である。佐藤二朗も、のんも、自分の見せ方は知り尽くしていた。そんな新人監督の彼らとは比べ物にならないほど、本作における監督・北野武は、役者・北野武の使い方が下手過ぎで、もはや自分自身を公開処刑しているようだ。やはりこれは、諸々含めて「落ちぶれていく北野武」というリアルショーではないかと、改めて思うのである。

※ 『まつもtoなかい』『THE MANZAI2023』放送前に書いた文章だが、TVにおける「たけし感」は、特に変わっていない。

【邦画新作】『OUT』品川ヒロシ監督

グランドシネマサンシャインで鑑賞。木曜日だから会員割引デーだった。あらかじめ知っていれば、3本ともここで観たのに。
現役の日本の映画監督で、ヤンキーの喧嘩アクションを最もカッコよく撮れるのは品川ヒロシである事実は、忘れてはならない。もっとも、この場合の「カッコよく」には良い意味と悪い意味の両方を含んでいるが。殺陣にどれだけ監督が関わっているかは知らないが、あの監督自身の強烈なナルシシズムが、撮影や編集を含めて映画全体のルックには大きく作用しているのは確かだ。若手のイケメン役者が演じる主人公に自分自身を投影させて、ひたすら活躍させるなんて、人並みの羞恥心があればできない。自分の「こうなりたい」という欲望を臆面もなく形にして披露する、きわめて強い作家性の持ち主であり、その意味では日本映画に欠かせないひとりである。本作に関しては、各キャラクターが立っている割には喧嘩アクションのバリエーションが少ない点は物足りなさがあるものの(この点では『Gメン』のほうが上)、喧嘩そのものを徹底的に肯定することによって生まれる迫力は完璧だった。気になるのはアクション以外の日常パートが平板すぎるところで、特にギャグがどれもスベっているのはいかがなものか。品川ヒロシの本職って何だったっけ。

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