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「殺人ロボット」(続編)その後大塚愛子5

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「・・・・。」
何も答えられない愛子。

「この人の名前を知っていますか?」

「・・・・」

「持っていた免許証で確認したのですが、
加山祐二27歳。
本当に彼を知りませんか?。
彼が自首して来た時に、言った言葉は
『自分は組織から作られた殺人ロボット』
と言ってました。
『多くの人を殺した』とも言っていました。

そして、『顔も整形された』とも言ってました。

警察は今、ある組織を調査しているのです。
彼はその一員だった。
その様に思っています。」

「『顔を整形した』と言っていたのですか?
その人、言っていたのですか?・・・」

女刑事に違和感が走る。
…何故、顔の整形にこだわるの?
この人は殺し屋よ。……

「それが何か?・・・
彼の死因は何かまだ解らないので、
解剖するのですが、その時、
元の顔に、復元するかも知れません。
その時、愛子さん確認もらいたいのですがよろしいですか?
解剖は明日行うそうです。」

「そうですか・・・」

愛子は力無く答えたが
「元の顔が判ったら教えてください」
と、この言葉だけを強く言って警察署を後にした。

愛子の去った後、髭面刑事が美人刑事に

「あの女、可笑しくないか?
『殺人ロボット』の事より、整形の事を気にしていたぞ。何でだ!女って整形に興味があるのか?」
と不思議がる髭面刑事。

「と、云うよりも、加山がもしかすると、彼女の恋人だったのかも知れません。」

「加山が恋人?何でだよ!」

「と云うか、整形前の顔の人が彼女の恋人?
それよりも、加山と共謀して婚約者を殺した可能性があります。調査すべきです。」

「そうだな。その可能性があるな。
上に報告しないといけないな」

愛子の身辺を調べる二人だったが、加山と愛子の接点は何も出てこなかった。
・・・・

それから数日後。

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