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私は誰 (最後の投稿)

此の小説はKindleで発売されています。

小説 私は誰⁉️(3)

妹は、僕を妹の住むアパートに連れて来た。
女の人の部屋に入るのに、ためらいがあったが、妹の言葉を信じた。

そこは、ワンルームで余り大きな部屋では無い。
部屋は綺麗に片付いており、綺麗に掃除されている。
シングルベッドが置いてある。
トイレと風呂が一緒になっている。
小さなキッチンが有り、冷蔵庫も小さい。
テーブルとソファがあり、一人で暮らしている感がある。

妹に恋人はいるのだろうか?
僕にも恋人がいるのだろうか?

「お兄ちゃん、ここに座って。立っていると、威圧感あるから」
妹は、座って言った。

僕は言われるまま、妹の指定した場所に腰を下ろした。

「ここに来ても何も思い出さない?」
とまるで、恋人の様に甘えた声で聞いて来た。

「全然、思い出さない。僕は、以前からここに来たことあるのか?」

「お兄ちゃん、時々来てたわよ。来ては私に、お小遣いくれた。」

(本当か?)と、思ったが、口には出せなかった。

「僕はどんな、仕事してたの?」と聞いた。
妹が言うには、僕はある研究室で研究員として働いていたという事だった。
研究の内容は、妹は知らなかった。

その時、扉をノックする音が聞こえた。
やって来たのは、男と女。60代のカップルだ。
「両親です」妹から紹介された。

僕にはその二人は初対面の様に思えたが、両親は、僕を見て涙ぐんでいた。
「生きていてくれて良かった。ねえ、母さん」
「本当ね、父さん」
の会話があった後、「本当に覚えていないのか?」と同時に聞かれた。

(そんなに責められても、覚えていません。)心で叫んだ。

私は、いったい誰⁉️




この後の展開に興味のある方、是非ともKindleにて、ご購読下さい。
此の小説は、記憶を無くした青年が、誰を信じたら良いのか分からず家族をも疑い、
真実を探っていく物語です。
此の作品は上下巻に別れ、なおかつ下巻は
パラレル版と正規版に別れます。
二つの結幕をご用意しております。
尚、作者名はボ-ンで検索して下さい。
ハイフンは短い線です。

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