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チョコレート売りの少女(2)(550字の小説)


「チョコレートはいかがですか!美味しいチョコレートは如何ですか。」
粉雪が舞い散る夕方に、少女はチョコレートを売っている。
街行く人は、少女を無視するかの様に、急ぎ足で通り過ぎて行く。
「今日も売れないな〜。また、叔母さんに怒られる」少女は孤児だった。
その少女を預かり酷使する意地悪な叔母さん。少女は、空を見あげている。
その顔に粉雪が、降りかかる。
「帰りたくないな〜」
と、小声で言っても誰も聞いてはいない。「お腹空いたな。これを一つ食べてみよう」
と、呟きチョコを食べてみる。
初めて食べるチョコレート。
意地悪叔母さんの作ったチョコレート。
口の中に苦味が広がった。
それと鼻に付く異臭。「不味い」と、
思わず吐き出す少女。
「こんな不味いチョコ、売れる訳ないわ!」
と、怒りが自然と湧いてくる。
「叔母さん、こんな不味いチョコを作っていたのね。」
でも、今の少女には何も出来ずにいた。帰る所が、私には無い。誰か私を助けて!
と、叫ぶ事も出来ない少女。
その時、
遠くに見える自分と同じ格好した少女。
その少女は、マッチを売っている。
今時マッチを買う人も無く、全く売れずに困っていた。
二人の少女は、肩を並べるかの様に、道端で凍死した。
そんな事は無くて、二人は力を合わせて強くなった!
児童相談所に行き、今の環境を打破した!
団結は力だ!


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