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推敲のお話

推敲のお話し、しましょうか。

そうそう、写真にバリエーションが出てきたと思います?
是非、そう思ってください。

膨大にあった写真ストックを引っ張り出し、使い始めました。
有り得ない場面とか、写ってはいけないものもいくつかあるので、それはお楽しみということで。
あ、一つは、既に公開してますね。

さて、推敲の話ですが、この言葉の謂れは、ご存じですよね。

唐代、都の長安に科挙(官吏の登用試験)を受けるためにはるばるやってきた賈島は、乗っているロバの上で詩を作っていた。その途中、「僧は推す月下の門」という一句を口ずさんでから、「推す」のほかに「敲く」という語を思いついて迷ってしまった。彼は手綱をとるのも忘れ、手で門を押すまねをしたり、叩くまねをしたりしたが、なかなか決まらなかった。あまりにも夢中になっていたので、向こうから役人の行列がやってきたのにも気づかず、その中に突っ込んでしまった。さらに悪いことに、その行列は知京兆府事(長安の都知事)、韓愈の行列であったため、賈島はすぐに捕らえられ、韓愈の前に連れて行かれた。そこで彼は事の経緯をつぶさに申し立てた。優れた名文家であり、漢詩の大家でもあった韓愈は、賈島の話を聞き終わると、「それは『敲く』の方がいいだろう、月下に音を響かせる風情があって良い」と言った。そして、二人は、馬を並べていきながら詩を論じ合った。

このことから「文章を書いた後、字句を良くするために何回も読んで練り直すこと」を「推敲」という。

この故事の典故は『唐詩紀事』巻40である。

ウィキペディアの「推敲」の説明ですが、「僧は推す」と「僧は敲く」では、ずいぶん印象が違いますよね。

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実は、私も、記事を公開した後、何回も読みなおし、推敲しています。
単純に、誤植の修正ということもあります。

コンピュータで文を書くと、思考のスピードに変換が追い付いてこなくなり、間違った変換に気づかずに書き進めるからです。
ボールペンや万年筆を使って紙に書いていたころは、書くスピードに液の補充が間に合わず、字が擦れることもありましたが。

推敲では、集中して読むことはしません。
どちらかというと斜め読み、流し読みです。
その中で、文脈としておかしいと思うところやフレーズ等を修正したりしています。

推敲の、もう一つの役割は、キーワードマッチング。
深層意識下のテーマに、何かがマッチしてこないかリサーチしています。

例えば、こういう文章を書きながら、深層意識下では、株の投資のアイデアをロックしてあったりします。
現在のような目まぐるしく変わる情勢下で、どう配分するか、何処に投資するか。

一見、全く関係ないようですが、インスピレーションって、クウォンタムジャンプするので、面白い結果が出たりします。
キーとなるのは、言葉だけでなく、画像であったりもします。

そのために、斜め読みしながら推敲するというのは、凄く効果的なキー発動のトリガーなのです。

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私の思考って、昔ほどのキャパと鋭さが無くなった分、こういうキーマッチングやインスピレーションに特化してきた気がします。

考えるって、やっぱり面白い。



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