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黒崎視音「警視庁心理捜査官 純粋なる殺人」

黒崎視音「警視庁心理捜査官 純粋なる殺人」(徳間文庫)。黒崎視音の8ヶ月振りのシリーズ刊行。表題作を含めた3編の構成。吉村爽子は、犯罪者プロファイリング専門の捜査官。現場検証や写真を参考に、容疑者を推定し、動機や物的証拠を固めてゆく手法。特殊な任務と能力ゆえに妬まれ、嫉まれる。加えるに、美貌ながら少女っぽい幼さと、極端な人見知りで、周囲に壁を作る。業務への執着と、不器用な対人関係が、爽子は自己嫌悪に苦しむ。そんな爽子を見守る周囲のフォローが、悩める女性捜査官を救う。
https://www.tokuma.jp/book/b508613.html
①「純粋なる殺人」
・行方不明となった女子大生は、友人の自宅で頭部離断されて殺害されていた。住人である友人は全身を拘束され、警察が救出。20〜30代男性レイピストに捜査網が張られるが捜査は難航。元上長の柳明日香係長は、吉村爽子に事態打開を期待する。
②蒼い闇
・事件解決の重要証人として接した女子大生が弁護士となって、中国人留学生の痴漢事件の情報提供を爽子に依頼。機密漏洩を拒んだものの、彼女の熱意に押されて独自捜査に踏み切り、調べるうちにこの案件が罠であることを知る。
③クリスマスイブの出来事
・住居不法侵入で逮捕されたサンタクロースの服装を取り調べる爽子。しかし被疑者は、自らをサンタクロースと名乗るだけで、身の上を明かにしようとしない。

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