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新美健「カブ探」

新美健「カブ探」(徳間文庫)。電子書籍版はこちら↓
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 南原圭吾は妻を亡くし年頃の娘がひとり。地方都市の私立探偵だが、実体は町の便利屋。盗まれた車やバイクを捜索したり、ホンダのカブに詳しいことから貴重なパーツ探しを頼まれることも。溺愛する娘には弱いが喧嘩は強い。愛車は古いカブ90から先代型のスーパーカブ110に乗り換えた。娘の梨奈はこの春大学に進学し新型クロスカブに乗っている。圭吾が入り浸る喫茶店「シングル・カム」のオーナーである、幼馴染みの優香は圭吾のことを憎からず思っている。
 とにかくカブへの愛が満ち溢れた作品。門外漢にはとても理解できない😁。しかし冒頭に引用される本田宗一郎の「手の内に入るものを作れ」に物語の全てが言い尽くせる。カブ好きの永遠の少年である中年オヤジ。しかも子離れできない男やもめ。故郷の田舎町で、そんな彼を愛する幼馴染みたち。ユーモラスな語り口の中で、秘められた家族秘話が明かされる。都会での華やかな栄達とはかけ離れた、地方都市の平凡な幸せをひたむきに生きるミドルエイジ・ロマンス。南原圭吾、実はモテモテのカッコいい男前なのである。
1️⃣第一速(ファーストギア)
ある日幼なじみのヤクザ荒俣雄二から盗難車の捜索を依頼され…。
2️⃣第二速(セカンドギア)
荒俣雄二からの電話で、娘の梨奈に男が出来たと。。。
3️⃣第三速(サードギア)
ムショ入りした組長の愛人の家出娘を探し、愛人の情夫に逆恨みされ。。。
4️⃣N(ニュートラルギア)
梨奈のBF清水義男。二人の前で話した亡き妻・郁栄との馴れ初め。
5️⃣第四速(トップギア)
郁栄の愛車カブ90DXを改造して望んだレース。ところが。。。

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