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ネガティブ力士・正代の正体

NHK「ニュース シブ5時」で、大相撲の場所前と場所後に、能町みね子の「相撲部」が放送される。場所前は場所予想、場所後は場所総括である。7月場所の総括は、照ノ富士の復活優勝と、優勝争いを演じた正代にフォーカス。前半の照ノ富士パートは、千秋楽前後から浪曲調で散々語り尽くされてきたからスルー。むしろ面白かったのは、正代へのインタビュー(ブサ可愛いので、わが家では「まさよ」と呼ばれている)。十両、幕内に登場した頃に、正代と逸ノ城には『凄いのが出てきた』と思ったものだった。正代は十両昇進場所後で「誰と取り組みしたいですか?」のテレビ取材に「誰ともやりたくない」と答えたネガティブ力士として有名になった。解説の北の富士氏からも「稽古しない」「やる気が見えない」など言いたい放題言われていた。
 ところがである。このところメキメキ実力を付けてきて、今年初場所の徳勝龍との優勝争いで、優勝こそ逃したものの準優勝で大化けした。7月場所で再び巡ってきた優勝のチャンスに、14日目の取り組みでトップを走る照ノ富士に完勝。あまり表情を出さない正代が、サガリを取りながらガッツポーズ。阿部渉アナに「ガッツポーズしましたよね?」と訊かれて、角界ではガッツポーズ禁止なので「やっていません。サガリを強く払っただけ」と苦しい言い訳が、また可愛い。ここのところの正代躍進は、多くの相撲ファンが注目していたところ。私は春場所は正代を優勝候補に推していたが、8勝7敗にとどまった。しかし7月場所は優勝争いに絡んできた。そこを掬い取った能町みね子氏のセンスに大いに敬服。これまでのキリトリ方にも『おっ、そこか!』と思ってきたことが何度かあったが、これからも能町みね子「相撲部」からは目が放せない。
https://www.nhk.jp/p/shibu5/ts/X5J7MZMGGY/

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