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大相撲初場所の新十両

大相撲初場所の新十両が決まった。番付編成は次の場所の2週間前に発表されるのが常だが、十両だけは前場所の翌週に発表される。これは新十両が土俵入り用の化粧廻しを用意しなければならないため。土俵入りは関取としての晴れの舞台である。一方でその他力士も前場所翌週の番付編成会議で決まっているが、全700名の番付表を作るのに日数を要するのだろう。だから力士たちはほぼ結果を知っている。

 初場所の新十両は湘南乃海、朝乃山、白鷹山の3人である。湘南乃海は新十両、朝乃山と白鷹山は再十両。湘南乃海は24歳だが6年目ということで、中卒で入門の力士。大学卒の力士が多くなった昨今、珍しくなった叩き上げ力士。朝乃山はコロナ禍の中でキャバクラ通いが発覚して一年間の謹慎屈辱に耐えての再十両。ほぼ同罪の阿炎と竜電が半年間の謹慎だったことと比べて、大関だったこと、同行記者に言いくるめられて嘘をついていたことから厳罰となった。三段目にまで陥落していたが、その間は大関は免除されている部屋の掃除なども務めたそうだ。まだ28歳なので、不遇な期間を忘れずに精進して欲しい。白鷹山は私がずっと注目していた実力派力士。膝のケガで幕下に落ちていたが、ようやく盛り返してきた。柔らかく受け止める力は、大鵬や白鵬すら想起させる取り口。身体が万全なら幕内上位で活躍する力士だと思う。ということで、3人それぞれ意義のある十両昇進に初場所が楽しみだ。


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