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2022年大相撲夏場所を振り返って

大相撲夏場所が千秋楽を終えた。未だに各部屋の千秋楽打ち上げパーティが自粛中なのが残念。夏場所を振り返っての特筆10ポイントを挙げてみた。

1️⃣脚の痛みに耐えて横綱土俵入りを続けてくれた照ノ富士。その責任感に感謝。踏む四股はまさに大地の邪気を祓うがごとく。みんな照ノ富士の膝のことは、休場はもちろん、引退に直結しないか心配している。もしも照ノ富士がいなくなったら、しばらくは横綱不在が続きそうなので不安に陥ってしまう。

2️⃣結局は照ノ富士の優勝。一時トップに立った隆の勝(殊勲賞)は大魚を逃した。序盤の不調から、照ノ富士はよく挽回した。自分の場所前優勝予想では碧山だったが、途中までいい線行っていたが結果は大外れだった。言いたくないが三大関の不振は目を覆うばかり(貴景勝と御嶽海は胸筋を痛めたそうだが)。逆に関脇以下の中堅層は勝ち越すか勝ち越さないか程度の実力はあり、番付編成の意味がなくなっている。優勝ラインも白鵬時代の14勝から今は12勝に下がり、もはやその場所で好調な誰かが優勝してもおかしくない。

3️⃣小兵力士が増えたせいか、引き技バッタリが多い上位よりも、むしろ幕内下位や十両の方が熱戦が多かった印象。幕内では小兵活躍で、佐田の海(敢闘賞)の目の圧倒的な寄りの覚醒、翔猿の引かない諦めない健闘、一山本の「めざせ!阿炎」、琴恵光の驚異の粘り、わかっていても食う翆富士の肩透かし。十両では若手活躍で、熱海富士、朝ノ若、島津海、平戸海、貴健斗、栃丸たちが奮闘。幕下上位では関取目指す学生横綱級の有望新人たちと十両落ちのベテランが繰り広げる激戦区も見ものだった。欧勝馬という新しいスターが誕生。

4️⃣ベテラン力士の奮闘が目立った。玉鷲(37歳)の連続出場記録の更新と三場所連続金星、栃ノ心(34歳)の2場所連続勝ち越し、千代大龍(33歳)の6場所ぶり勝ち越し。心残りは初の幕内勝ち越しを目指した東龍(35歳)の負け越し。心配なのは春場所準優勝だった高安(32歳)の負け越し、幕下陥落が必至な最年長力士・松鳳山(38歳)が引退しないかどうか。

5️⃣相変わらずケガによる休場が多い。優勝争い中の宇良、好調の阿武咲と石浦、期待の北の若。大怪我した友風の関取復帰も近いのは朗報。

6️⃣逸ノ城が初日からコロナ休場。しかし謹慎処分を受けた阿炎が三役で活躍、竜電の幕内復帰が目前、朝乃山が最後の謹慎場所ということで、ようやく角界もコロナ禍から抜け出せそう。

7️⃣8日目に正代vs.豊昇龍戦で物言いがつかず、誤審批判がSNSだけでなく、理事長からさえあったことを受けて、以後は物言いが急増。

8️⃣審判部メンバーの大幅入替で、NHK放送席の解説メンバーが一新。お役目とはいえ、二所ノ関親方(稀勢の里)の離脱は残念。

9️⃣NHK7日目放送は斬新企画。ゲストは間垣親方、松重豊、アイリ(若嶋津と高田みずえの娘)。間垣親方のアクション解説は、映像とのタイミング合わせにやや苦慮。松重豊の力士志願するほどの相撲愛。アイリの力士たちへの深い愛情に感動。

🔟正代のペコちゃん、豊山のポコちゃんの化粧廻しは可愛かった。

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