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日本相撲協会の役員候補選挙

日本相撲協会は1月26日、大相撲初場所13日目が行われている東京・両国国技館で、1期2年の任期満了に伴う役員候補選挙の立候補を受け付け、定員10人の理事候補に10人、定員3人の副理事候補に3人がそれぞれ立候補した。定員を超えなかったため、3期連続の無投票で理事候補と副理事候補が決定した。理事候補には八角理事長(元横綱北勝海)や、芝田山事業部長(元横綱大乃国)ら現職が7人、浅香山親方(元大関魁皇)ら3人が新顔となった。理事候補は春場所(3月13日初日、エディオンアリーナ大阪)後に開かれる評議員会の承認を経て選任。この評議員会後に、新たな理事メンバーによる理事会を開催し理事長を互選する。続投となれば、15年11月に急死した北の湖前理事長の後を引き継ぎ、実質5期目に入る。


 八角理事長も長期体制に入った。まだ60歳なので、定年まで5年あるので、もうしばらく今の体制が続きそうだ。理事選の世界は年功序列の順番待ちの面がある。そして理事選は一門代表の場でもある。その一門の理事数や親方数が、一門の実力維持に重要な要素となる。そのどちらも政治の世界と同じ。そこを崩そうとすると、かつての貴乃花親方の理事選強行や、昨年の宮城野親方(白鵬)の出馬匂わせ騒動のような騒ぎになる。
 今の日本相撲協会は若手親方の改革意欲が旺盛である。様々なイベントや新しい試みが始まっている。宮城野親方や二所ノ関親方の、新しい部屋経営の手法も斬新である。必ずしも年功序列でなくてもいいのではないかと思う。むしろやる気のある若手にドンドン手を挙げさせる方がいいような気がする。そしてあまりに年功や一門の比率を気にし過ぎると、昨今の自民党のような存在の軋みが生まれて来ないか心配だ。そのことが角界そのものから、ファン離れが起こらないかという危惧がある。愛する相撲の世界。古いものを大事にしながら、前進のための新陳代謝を続けて欲しい。


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